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FOMCが利下げを実施する前にできること

2019年08月22日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

9月に利下げは行われるのか!!!?

今、マーケット最大の関心は、FOMCの動向についてです。

昨晩、7月に実施されたFOMC議事要旨が発表されました。議事要旨は発表後の記者会見でパウエル議長がコメントされていた内容と変わらぬもので、メンバーの大半が7月の利下げは拡大局面途上での調整と判断されていたとのこと。メンバーのうち2人が0.5%の利下げを支持していたことも明らかになりました。今回発表された内容に目新しさは無かったため、発表前後で目立った値動きはありませんでした。

本命は、日本時間23日金曜日23時から行われるパウエル議長の講演のようです。

先日トランプ大統領は、短期間で少なくとも1%の利下げといくらかの量的緩和が必要だとコメントし、FRBとパウエル議長に利下げ圧力を掛けていますが、そのことは今後の政策決定に影響を及ぼすのでしょうね。

今回の利下げ問題、皆さんはどうお考えですか。

我々投資家にとって重要なのは、利下げの実施が保有する資産にどのような変化をもたらすかです。

米国の政策金利が引き下げられるということは、米国債の利回りが縮小してしまうことに繋がります。

米政策金利と10年債利回り

例えば2019年8月21日現在、米国10年債利回りは1.577%ですが、昨年11月8日時点での利回りは3.234%でした。

わずか10カ月程度の時間で1.65ポイントも金利低下してしまったことになります。

新たなポートフォリオ形成を考えている方は、構成する際に組み込む米国債や米国債利回りに連動する金融商品のウエイトをどうするか考える必要性が高まります。

米国株から見るとどうでしょうか。

7月の利下げは景気減速の予防的措置として行われましたが、9月以降の利下げはどのような名目でおこなうのでしょうか。利下げが行われば企業は設備投資を積極的におこなうようになり、景気活性化に繋がります。

今回、トランプ大統領が1%の利下げと量的緩和を求めていますが、現在の状況は、早急に利下げしなければならない状況なのでしょうか。もしもそうなのであれば、今利下げしても手遅れだとも考えられます。

一般的に設備投資への効果が出てくるにはある程度の時間が必要ですので、株価引き上げへの効果は短期的なものになってしまうかもしれません。

株価引き上げへの影響が短期的で、長期的に下落基調となるのであれば、株式投資へのウエイトを少なくするか、値下がりによって利益がでるデリバティブ取引でヘッジするという選択肢もあります。

9月のFOMC声明発表は日本時間9月19日午前3時の予定です。まだ一ヶ月近くの時間がありますので、その間にポートフォリオをリバランスした方が良いかもしれませんね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。

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