FOMCはインフレ抑制ができるのか
2022年01月27日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
注目が集まっていたFOMCが本日終了し、声明が発表されました。
全文についてはロイターのホームページにて確認できます。
米FOMC声明全文-ロイター(外部リンク)
https://jp.reuters.com/article/idJPL4N2U63LF
全文を読んで印象的だったのが、「パンデミックと経済の再開に関連する需給の不均衡が、引き続き、インフレ率の水準が高止まる一因となっている。」、「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。」の2文です。
どちらもインフレについてのコメントです。
このコラムで何度も取り上げていますが、アメリカのインフレ率はとても高い状態が続いています。
1月12日に発表された12月のアメリカ消費者物価指数(CPI)は前年同月比で7.0%と非常に高い数値でした。
FOMCは、インフレ率が高止まりしている要因として「需給の不均衡」をあげています。
簡単に言うと、需要と供給のバランスが崩れていることを表しますが、現在の不均衡は供給量不足が原因となっていると考えられます。
現在話題になっている、コンテナ船などの輸送手段が手当てできないことによる物流停滞や世界的な半導体不足は、供給サイドが引き起こしている問題で、需要をカバーするだけの供給が確保できない状態です。
今後、FOMCが政策金利の引き上げに動いていくことは確実とみていますが、実際に利上げが実施された際に需要と供給が変化して、ターゲットとした水準で均衡がとれるかどうか。
教科書的には金利上昇は、設備投資を減少させ、総需要を減少させ、GDPを減少させるとされていますので、経済を停滞させることなく物価を下げることは一筋縄にはいかなそうです。
まずは3月のFOMCで利上げが実施されることになりそうですので、パウエルFRB議長の腕の見せ所ですね。
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