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米・雇用統計が示す市場マインド

2024.09.09

皆さま、おはようございます。CFP(1級ファイナンシャル・プランニング技能士)のワイワイこと岩井です。

7月以降、投資家にとって厳しい展開が続いています。9月6日発表の「米・雇用統計」では、非農業部門雇用者数が事前予想を若干下回る14.2万人の増加、失業率は予想通りの4.2%でした。しかし、市場はこの結果を悲観的に受け取り、NYダウ、NASDAQ、S&P500の3指数すべてが大幅に値を崩し、市場全体のマインドがネガティブな方向に傾いていると考えられます。

雇用統計の変動をグラフで確認

アメリカ非農業部門雇用者数

(出典:米労働省)

アメリカ失業率

(出典:米労働省)

2024年4月以降、非農業部門雇用者数は10万人を上回る水準を維持しており、失業率も2024年5月以降悪化しているとはいえません。2つのデータを並べて見ると、非農業部門雇用者数が10万人程度増加しても、失業率が改善しない状況が続いています。これにより、雇用の伸びが経済の活性化に十分ではないと判断される可能性があります。

雇用者数と失業率の関係
失業率を完全雇用に近づけ、経済を安定化させるためには、少なくとも20万人規模の雇用が確保され続ける必要があると考えられます。今回の雇用統計が示す通り、現在の水準では失業率を大幅に改善するのは難しいでしょう。

マーケットの反応とFOMC
マーケット全体の思考が「ポジティブ」か「ネガティブ」かは、非常に重要な要素です。9月のFOMCでは、今回の雇用統計の結果が利下げの根拠となりうる材料だったはずですが、注目は利下げ幅が25ベーシスポイントか50ベーシスポイントかに移っています。今回の統計結果では、マーケットは十分な根拠と判断せず、値下がりを引き起こしました。

現在のマーケットが「ネガティブ」なマインドに陥っている場合、今回の値下がりは過剰反応と言えるかもしれません。

冷静な判断が求められる局面だと言えますね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
米・労働省

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