二つの選挙と相場変動
2024年06月05日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
ここ数日、選挙結果が相場変動に大きな影響を及ぼす、という出来事が起きています。
1. メキシコの総選挙 2024
2024年6月3日、メキシコ大統領選挙の開票が行われ、与党左派政党「国家再生運動」のクラウディア・シェインバウム氏がメキシコ初の女性大統領になることが明らかになりました。
また、同時に行われた上下院選では、与党が下院では3分の2、上院でも過半数を占めたため、財政悪化や国有企業への優遇が続くとの懸念からメキシコペソが大きく値を下げる展開になりました。
メキシコペソ円
(出所:TradingViewによるメキシコペソ円チャート)
選挙結果を受けメキシコペソ円は大きく値崩れし、わずか7時間で8.52%も下落しました。
2. インドの総選挙 2024
2024年6月4日、インド総選挙の開票が行われました。出口調査ではモディ首相率いるインド人民党(BJP)が単独で過半数の議席を獲得するとの報道があり、インドを代表する株価指数であるNSEニフティー50指数は3%以上上昇する展開になりました。
ところが、開票してみるとBJPの獲得議席数は出口調査ほどのものではなく、単独ではなく、与党連合による過半数獲得に留まりました。
Nifty50指数(インド株)
(出所:TradingViewによるNifty50指数チャート)
株式市場は、開票結果に大きく振り回されました。BJP優勢との報道があった際には3.52%も上昇し、その後劣勢との報道を受け、今度は8.78%も下落しました。中国を抜いて14億人以上の人口を抱えるインド経済が成長していく上で、与党の政策が大きな影響を与えると投資家が考えていることを相場変動は示しています。
今回は選挙結果と相場変動についてお伝えしました。政権運営が経済に与える影響はとても大きいため、選挙結果は株価や為替変動に大きな影響を与える分かりやすい例でしたね。
7月7日東京都知事選挙
日本国内では、7月7日に東京都知事選挙が予定されています。地方自治体の長を決める選挙ではありますが、東京都の予算は16兆5580億円もありますので、都知事選の結果が経済に与える影響は大きなものだと言えます。
都知事選の結果が相場変動に何らかの影響を及ぼすかもしれませんので、選挙の際はご注意ください。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。