日経平均株価の大暴落とその余波
2024年08月06日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
2024年8月5日の日経平均株価は、前日比4451.28円安の31458.42円で取引を終えました。今回記録した4451円安というのは、史上最も大きな下落幅です。
表1.日経平均株価の下落幅ランキング(ワースト3)
順位 | 年月日 | 日経平均終値 | 下落幅 |
1 | 2024/8/5 | 31458.42 | -4451.28 |
2 | 1987/10/20 | 21910.08 | -3836.48 |
3 | 2024/8/2 | 35909.7 | -2216.63 |
出典:日経平均プロファイル
これまでの記録は、1987年10月19日(月曜日)に起きたブラックマンデーの翌日の3836円安でしたが、それを615円上回る下げ幅になってしました。
これだけ下落するというのは、過去記録したことのない下げ幅であり、すぐに戻すだろうと期待してしまいそうですが、今回の下落が「単発」で終わるとは限りません。
表1.のワースト3の表を見ると、3位の2216円安を記録したのは2024年8月2日(金)のことであり、記録的な下落が2営業日連続して起きたことになります。
日経新聞社のホームページ(日経平均プロファイル)では、下落幅が大きかったランキングを20位まで公表しています。そのデータを元に並び順を日付に変えたものが次のデータです。
表2.日経平均株価の下落幅ワースト20を日付順にしたデータ
順位 | 年月日 | 日経平均終値 | 下落幅 |
1 | 2024/8/5 | 31458.4 | -4451.3 |
3 | 2024/8/2 | 35909.7 | -2216.6 |
11 | 2024/7/25 | 37869.5 | -1285.3 |
13 | 2021/2/26 | 28966 | -1202.3 |
17 | 2020/3/13 | 17431.1 | -1128.6 |
10 | 2016/6/24 | 14952 | -1286.3 |
16 | 2013/5/23 | 14484 | -1143.3 |
20 | 2008/10/16 | 8458.45 | -1089 |
7 | 2000/4/17 | 19008.6 | -1426 |
8 | 1991/8/19 | 21456.8 | -1357.6 |
18 | 1990/9/26 | 22250.6 | -1108.7 |
6 | 1990/8/23 | 23737.6 | -1473.3 |
15 | 1990/8/13 | 26176.4 | -1153.1 |
4 | 1990/4/2 | 28002.1 | -1978.4 |
9 | 1990/3/19 | 31263.2 | -1353.2 |
5 | 1990/2/26 | 33321.9 | -1569.1 |
14 | 1990/2/21 | 35734.3 | -1161.2 |
19 | 1987/10/26 | 22202.6 | -1096.2 |
12 | 1987/10/23 | 23201.2 | -1203.2 |
2 | 1987/10/20 | 21910.1 | -3836.5 |
作成:フジトミ証券
データを見ると、記録的な下落幅を記録した後、短いスパンで大幅安が起きていることが解ります。ブラックマンデーを受けて3836円下落した日と同じ週に1203円安が記録され、その翌週には1096円安が記録されました。
また、1990年の2月後半から4月前半や1990年の8月から9月などでも、大幅安が比較的短いスパンの中で発生していることが確認できます。
例えとして不適切かもしれませんが、大地震の前後には前震と余震が発生するのと同じで、一度大幅下落というエネルギーの爆発が起きた後には、その余波によって大きな価格変動が続くものだと考えられます。
今回記録した4451円というのは、過去最も大きな下落幅だったために、しばらくの間はその余波が続きそうです。どちらに動くとしても通常以上の変動になる可能性が高いため、過度な期待からのポジションメイクは控えた方が良さそうですね。
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・日経平均プロフィル