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雇用統計の結果と今後の利下げ

2024年07月09日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

先週末、米雇用統計が発表され、失業率の上昇が確認されました。

米失業率

出典:米労働省

今回発表された6月の失業率は4.1%まで上昇しています。
失業率が4.1%まで上昇したのは、2021年11月以来、31ヶ月ぶりの出来事です。

変化がわかりやすいよう境界線の最小値を3.0%にしたものが次のグラフです。

米失業率(最小値3.0%)

出典:米労働省

最も失業率が低かった2023年4月と比べると0.7ポイント悪化しており、労働市場を取り巻く環境に変化が生じてきていることがグラフでも確認できます。

市場では、9月には利下げが実施されるのではないかとの噂が流れていますがどうなのでしょうか。

利下げが実施された際に大きな影響を受けるであろう米国10年物国債の利回りの動きを示したものが次のグラフです。

米国10年債利回りと政策金利

作成:フジトミ証券

2022年11月以降、水色の線で示した米国10年債利回りはオレンジ色で示したFRB政策金利よりも低い状況が続いています。グレー色の面グラフを見ると2024年7月9日時点のデータで10年債利回りの方が1.23ポイントも低い特殊な状況になっていることがわかります。

年内のFOMCのスケジュールは次のとおりです。

FOMCのスケジュール
・7月30日-31日
・9月17日-18日
・11月6日-7日
・12月17日-18日

9月の利下げ実施が有力とされていますが、過去の利下げ実績を見てみると2019年7月のFOMCでの利下げが確認できますので、7月に実施される可能性もゼロではありません。

どのFOMCが利下げのXデイとなるのかは分かりませんが、数か月先の政策金利が今よりも低いものになっている可能性が高い、という状況になっている訳です。

利下げがサプライズにならないよう、今後の対応策を今のうちに考えておいたほうが良さそうですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
・米労働省
https://www.bls.gov/

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