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家計は収入と支出が減少し続ける

2023.10.06

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

本日、総務省統計局より8月の家計調査が発表され、勤労者世帯1世帯あたりの実収入が544,043円、非勤労者世帯を含む全世帯の消費支出が293,161円でした。

物価変動を考慮した実質で計算すると実収入は11か月連続して減少、消費支出は6か月連続して減少してしまっています。先月発表された8月の消費者物価指数は前年同月比で3.2%上昇していますので、それ以上の実収入、消費支出がない限り、実質ではマイナスが続きます。

今回は、ここ1年で実収入と消費支出がどのように変化したのか調べてみたいと思います。

まずは、消費支出です。

消費支出

出典:総務省統計局

グラフにしてみると、色々なことが見えてきます。
・一年間の消費支出は毎月30万円前後で安定している
・2023年8月の消費支出は2022年8月よりも3,187円多い
・8月はお盆休みがあるがその影響をグラフでは確認できない
・年末年始と3月4月の消費支出は多い

現在日本では物価上昇が続いていますが、物価が上昇しても、家計の支出に変化は見られませんでした。このことから今までよりも購入数量を減らすなどの節約が各家庭で行われていると考えられます。

続いて、実収入です。

実収入

出典:総務省統計局

・ボーナスの影響から12月の実収入が突出して高い
・ボーナスの影響から6月と7月の実収入が高い
・2023年8月と2022年8月を比較すると2万円近く実収入が減少している

直近のデータである2023年8月の数字は、実収入が減少し、消費支出が増加していますので、これまでより家計は厳しい状況になっていると考えられます。よくニュースなどで「ボーナスが入ったら何を買いますか?」といった路上取材を見かけますが、消費支出の変動を見るとボーナスが支給される6月、7月、12月の支出に目立った変化は確認できません。ある程度計画性を持った使われ方をしていると考えられます。

10月から最低賃金が1,004円に引き上げられましたが、これによって家計に影響が出てくるのかどうか。
2か月先の家計調査報告に期待したいですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。


参考文献:
家計調査(二人以上の世帯)2023年(令和5年)8月分 (2023年10月6日公表)

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