3月の貿易収支は5285億円の黒字
2019年04月17日
皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
3月の貿易収支が発表されました。
3月
輸出・・・ 7兆2013億円
輸入・・・ 6兆6728億円
差引・・・ 5285億円の黒字
事前予想は+3632億円でしたので予想を大きく上回る大幅黒字になりました。
貿易収支は海外の影響を大きく受けるためか景気動向指数には採用されていませんが、現在、アメリカ、中国、欧州など世界では関税の問題に注目されていますので、日本の景気動向と相手国の景気動向を知る上で重要な指標です。
今回、輸出が大幅超過になりましたが、品目をみると今回輸出を牽引したのは船舶です。船舶は前年同月比で「+54.6%」も増加し寄与度は「+1.0」でした。貿易収支とは別の指標ですが、景気先行指標である実質機械受注では、船舶と電力を除いた統計を採用するのが一般的です。船舶と電力業は景気局面との対応性が薄く、不規則で多額なことと完成までに時間が掛かるので除かれています。
3月の輸出を船舶が牽引したというとは来月その分のギャップが生じるので4月はその分低下してしまうことも考えられます。
国地域別の情報から輸出増加に船舶が含まれている地域をみるとアジア向け輸出の増加品目に船舶の文字がありました。アジア向け船舶は「+203%」寄与度は「+0.9」でした。
貿易収支をグラフ化するとご覧のようになります。
貿易の推移(対世界)
出典:平成31年3月分貿易統計(速報)-財務省
貿易の推移(対米国)
出典:平成31年3月分貿易統計(速報)-財務省
貿易の推移(対中国)
出典:平成31年3月分貿易統計(速報)-財務省
対世界の輸出が大きく減少したのが2019年1月でしたが、1月は対米国と対中国も減少しており、日本の輸出が減少してしまったのはこの2国への輸出高が減少しまったことが影響しています。中国への輸出高は2月3月と回復してきていますが、前年の水準には達していません。
逆に米国との貿易は輸出高が1月以降回復してきている一方で、輸入は回復しておらず、3月の収支はここ1年で一番を記録しました。
今日は3月の貿易収支についてお伝えしました。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・財務省貿易統計
http://www.customs.go.jp/toukei/latest/index.htm