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コラム

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雇用者数の増減と住宅市場

2019年03月11日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

週末発表された2月の雇用統計は予想を大きく下回る内容でした。
まず、非農業部門雇用者数は2万人増と予想の18万人増を大きく下回る結果になりました。

発表を挟んだドル円相場の動きはご覧のとおりです。

米ドル円(くりっく365)

発表直前まで111.10近辺で推移していた相場は、発表後円高に推移し、110.765円まで下落しました。その後NY時間になると元の価格帯に戻る展開になっています。

今回の雇用統計が予想を大きく下回ったのはなぜなのか。産業別の増減をみてみるとご覧のようになっています。

2019年1月 2019年2月 増減
総非農業 150,586 150,606 20
総プライベート 128,098 128,123 25
鉱業 759 754 -5
建設 7,453 7,422 -31
製造業 12,830 12,834 4
卸売業 5,911.30 5,922.20 11
小売業 15,834.70 15,828.60 -6
輸送および倉庫 5,540.60 5,537.60 -3
公益事業 555.7 555.4 0
情報 2,815 2,815 0
財務活動 8,624 8,630 6
プロフェッショナルサービスとビジネスサービス 21,269 21,311 42
教育と保健サービス 23,976 23,980 4
レジャーとおもてなし 16,643 16,643 0
他のサービス 5,887 5,890 3
政府 22,488 22,483 -5
連邦政府 2,799.00 2,799.00 0
州政府 5,177.00 5,176.00 -1
地方自治体 14,512.00 14,508.00 -4

 

減少した産業は、鉱業、建設業、小売業、輸送および倉庫、政府の、州政府、地方自治体などです。

特に減少数が多かったのが建設業の3.1万人減少でした。
建設業と言えば、2月に発表された12月の住宅着工件数も悪い内容で、先月よりも17.8万件減少した107.8万件でした。
住宅着工件数が減少すれば、住宅を作る職人の数も少なくて済みますので1月の建設業雇用者数が3万人以上減少したことに説明がつきます。

雇用者数の増減を建設業だけに絞ったものが次のグラフです。


※出典:米労働省労働統計局

青の折れ線グラフが雇用者数、オレンジ色の棒グラフが前月比を表しています。
建設業で働く人の数が先月よりも減少することはリーマンショック以降も1年から2年に一度起きていましたので、調整局目と捉えることもできます。

建設業雇用者数の増減はアメリカ国内の建設需要に比例しますので今後建設需要が増加するほどアメリカ景気が良くなるかどうかに掛かっていると言えそうです。

今後どうなるでしょうね。

この後3月中に控えている建設関係の指標発表はご覧のとおりです。

・3月14日 新規住宅価格指数
・3月14日 新規住宅販売件数(1月)
・3月19日 住宅建築許可件数
・3月19日 住宅着工件数
・3月22日 中古住宅販売件数
・3月25日 新規住宅販売件数(2月)
・3月26日 S&Pケースシラー住宅価格
・3月28日 中古住宅販売成約指数

住宅関連の指標は毎週のように発表されており今後の景気を知る上でも住宅市場の動向は大きな要素となっています。

今日は建設業の雇用者数にクローズアップしてお届けしました。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・Employment by industry-米労働省労働統計局
https://www.bls.gov/charts/employment-situation/employment-levels-by-industry.htm

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