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雇用統計、前回のおさらいと今晩の展望(2021年6月)

2021年06月04日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

本日6月4日、5月の米雇用統計の発表があります。

まずは前回の振り返りです。
先月5月7日に発表された前回の雇用統計は事前予想が大きく外れる結果になりました。

事前予想では100万人の雇用増でしたが、結果は26.6万人増と予想を大きく下回る結果になってしまいました。前の月のデータも速報値91.6万人から改定値77.0万人に引き下げられワクチン接種率の増加が労働市場の改善につながっていること期待されていただけに株式市場などでは発表直後から大きく売られる展開になりました。

失業率も事前予想では6.0%から5.8%に改善すると見られてみましたが結果は6.1%と0.1ポイント悪化する結果になっています。

前回の雇用統計発表時の値動き等は2021年5月10日の記事「雇用統計は、期待を裏切る結果に」をご覧ください。

今回の予測は、非農業部門雇用者数が65.0万人増加となっています。先月の100万人増よりも控えめな予測ですが、コロナ前の水準と比べると大幅な雇用回復を予測していることになります。

ちなみに直近6ヶ月の平均は29.4万人、4月の雇用は26.6万人の増加でしたので5月はこれまでの2倍以上の雇用増加が見込めるとの予測になっています。

米雇用統計 非農業部門の増減

出典:米労働省 作成:フジトミ

労働市場の動向は、今後の金融政策を決定する上で重要は要素の一つです。労働市場が完全雇用に向かえば景気判断は上向きと判断することができるので現在FRBが実施している金融緩和策の変更についての憶測が騒がれ始めます。

金融政策の影響を直撃するのが債券市場です。

下のグラフは米国債10年利回りを示したものです。

米国債10年利回り

(出所:TradingViewによる米国債10年利回りチャート

昨年の夏以降上昇していましたが4月以降は大きな変動はなくほぼ横合いの展開が2か月以上も同じような水準で停滞しています。

ここ最近の値動きになってるには、債券に限ったことではありません。ハイテク銘柄中心に構成されるNASDAQ100でもここ最近はレンジ相場を形成しています。


NASDAQ100

(出所:TradingViewによるNASDAQ100チャート

雇用統計の結果が株式市場にとってプラスと判断されるのか。それともマイナスと判断されるのかは、その時々で変わってきます。

実際、先月の雇用統計では、発表直後は弱材料として捉えられましたが、その後は金融緩和策延長への期待感から上昇しました。

単純に良ければ良いという訳でもないので難しいですね。

・発表直後にどのような動きになるのか。
・今後の経済をどう判断するか。

どっちに動くのかは分かりませんが、どちらに動いても変動する相場の起点になり易い

注目の雇用統計は本日、日本時間の21時30分に発表予定です。

それではよい週末をお過ごしください。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・米労働省
https://www.bls.gov/

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