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米失業率は約50年ぶりの高水準

2019年10月07日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

先週末発表された米雇用統計は、失業率が3.5%、非農業部門雇用者数が13.6万人増との結果になりました。

特に失業率の3.5%という数値は過去あまり見たことがない数字です。

失業率が3.5%まで下がったのは、1969年12月以来のことです。約50年ぶりに3.5%まで低下したことになります。

これまでの失業率をグラフにするとご覧のようになります。

米失業率

出典:米労働省

グラフを見て失業率の変動にいくつかの特徴があることにお気づきでしょうか。

①3%台から4%台は失業率の底に近い

アメリカの場合、失業率が低下していっても2%から4%台が大底でそれ以上数値が低下することは無いようです。労働市場では、仕事を求める人と労働力を求める企業があり、一定数の失業者がいないと労働力を確保できないため、失業率はある程度の水準まで下がるとそこで底打ってしまいます。これを完全雇用といいます。

②悪化する時は2%ほど一気に悪化する

失業率が高まる時(失業者が増える時)、緩やかに悪化していく訳ではなく、比較的短期間で悪化する性質があります。
リーマンショックがあった2008年前後の失業率の変化をみると2008年2月時点ではまだ失業率4.9%でしたが翌年2009年10月には10.0%まで悪化しました。1年半足らずで5%以上悪化してしまいました。

③失業率が低下(改善)するのには時間がかかる

失業率が高まる時と比べて失業率が低下(改善)する局面でその値が良くなっていくのには時間を要する傾向にあります。先程のリーマンショックの例でも2009年10月に10.0%まで悪化したものが、その前の水準まで回復するまで何年も時間がかかりました。リーマンショック前の水準4.7%まで低下したのは2016年11月のことでした。元の水準まで戻るのに7年もの月日を要したことになります。

今回発表された失業率3.5%は約50年ぶりの低水準となっていますが、失業率の変動には上記のような特徴があるようです。

今回の雇用統計の結果が次回のFOMCにどう影響するのでしょうね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・米労働省
https://data.bls.gov/pdq/SurveyOutputServlet

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