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期待リターンと想定リスクの計算

2021年04月20日

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

前回に引き続き、期待リターンと想定(推計)リスクの2回目です。

前回の記事はこちらから
期待リターンと想定リスク

※想定リスクについて補足があります。計算によって推定することを推計と言い、一般的には推計リスクと表現しますが、このページでは、初心者の方でも分かりやすいよう想定リスクと呼んでいます。

前回は、想定リスクとはバラツキのことであり、期待できるリターンが同じだったとしてもリスクの大きさによって結果が変わってくることを確認しました。

今回は、リスクとリターンをどうやって計算するのかを見ていきたいと思います。

株式、債券、商品など色々な金融商品は、市場で売買されており、価格は常に変動しています。その価格変動によって、利益や損失が発生する訳ですが、いずれの金融商品も過去どのような値動きをしていたのかを知ることで、どのくらいのリターンとリスクがあるのかを知ることができます。

下の表は2020年4月から2021年3月までの日経平均株価の推移です。

日付 始値 高値 安値 終値
2021年3月 29,419 30,485 28,309 29,179
2021年2月 27,649 30,715 27,649 28,966
2021年1月 27,576 28,980 27,002 27,663
2020年12月 26,624 27,603 26,327 27,444
2020年11月 23,111 26,834 23,097 26,434
2020年10月 23,185 23,726 22,948 22,977
2020年9月 23,090 23,623 22,879 23,185
2020年8月 21,948 23,431 21,920 23,140
2020年7月 22,338 22,966 21,710 21,710
2020年6月 21,911 23,186 21,530 22,288
2020年5月 19,992 21,955 19,449 21,878
2020年4月 18,686 20,366 17,647 20,194

 

このような4本値データがあれば期待リターンと想定リスクについて計算することができます。計算方法は次のとおりです。

■期待リターンの計算
1.月足終値から前月終値との変動率を算出
2.算出したデータを12か月分合計し年間のリターンを算出

期待リターンは期間内に何%の変動があったのかを算出するだけなので簡単に算出することができます。
すこしややこしいのが想定(推計)リスクの計算です。

■想定(推計)リスクの計算
1.リターン同様、月足終値から前月終値との変動率を算出
2.期間中平均リターンを算出
3.各月のリターンと平均リターンの差分を算出
4.3で求めた差分を2乗し、得た各月の数値を合計したものを期間年数で割る
5.割って得た数値を√(平方根)してリスク(標準偏差)を算出

実際に上記の計算を行い算出した日経平均株価のリスクとリターンは次のとおりです。

期待リターン・・・45.4%
想定リスク ・・・16.2%

リターンは驚異の+45.4%でした。想定リスクは16.2%なので下ブレしたとしても-σで+29.2%、-2σでも+13.0%とプラス圏でした。

この一年間の成績はめちゃくちゃ良かったことが分かります。
あまりにも良すぎるのでそれ以外の年がどうだったのか調べた結果が次のとおりです。

日経平均株価のリスクとリターン
期待リターン 推計リスク 上ブレ想定 下ブレ想定
1年 45.4% 16.2% 77.8% 13.0%
3年 12.0% 18.4% 48.9% -24.9%
5年 12.5% 16.6% 45.7% -20.7%
10年 12.5% 17.3% 47.2% -22.2%
20年 5.9% 18.9% 43.7% -32.0%
30年 2.4% 20.0% 42.4% -37.6%
40年 5.5% 19.8% 45.1% -34.2%

 

やはり、直近1年の期待リターン45.4%は、他の期間と比べて極端に高かったようです。他の期間から算出した期待リターンは+2.4%~+12.5%と2020年ほど高くありませんでしたが、どの期間で算出してもプラスだったということはすごいことです。

一方、想定(推計)リスクは、いずれの期間を取っても16%~20%の間で推移しています。リスクの具合は、おおむね安定しているようですね。

表の上ブレ、下ブレは±2を表示させていますが、42~49%が上ブレ想定となっています。2020年4月から2021年3月の期待リターンは45.4%でしたが、その値は、各期間の上振れ想定の上限に近い数値なので、昨年の結果は20年に1度クラスの好パフォーマンスだったと言えそうですね。

今回は、日経平均株価のデータを利用して、期待リターンと想定(推計)リスクの算出方法をみていきました。

日経平均株価は、短期、長期いずれのデータでも期待リターンはプラスでした。日経平均株価に連動した金融商品を買うということは、資産形成に役立つ可能性が高いと言えそうですね。

他の銘柄ではどのような結果になるのか。次回は他の銘柄で調べてみたいと思います。

つづく・・・。

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このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・企業年金連合会
https://www.pfa.or.jp/yogoshu/su/su01.html

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