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平昌オリンピック後のマーケットは何に注目するのか?

2018年02月23日

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こんにちは!テクニカルアナリストの山口です。
夢中になった長編小説を読み終えてしまったり、連続ドラマの最終回を迎えてしまったりすると、寂寥感ともいえる寂しい気持ちになるものです。

数々の感動をいただいた平昌オリンピックも25日に閉会式を迎えます。そういう意味では来週から寂しくなりますが、株式や為替市場においては、これからがイベント目白押しといったところ。

日付 経済指標 調査 前回
2月27日 1月新築住宅販売件数 650k 625k
2月28日 第4四半期GDP(年率/前期比) 2.50% 2.60%
3月1日 2月ISM製造業景況指数 58.7 59.1
3月2日 2月ミシガン大学消費者マインド 98.5 99.9
3月5日 2月ISM非製造業景況指数(総合) 59.9
3月7日 2月ADP雇用統計 234k
3月9日 2月非農業部門雇用者数変化 200k 200k
3月9日 2月失業率 4.10% 4.10%

 

また、特に来週2月28日には、パウエルFRB議長の議会証言(日本時間29日0時より)があり、今後の米国の金融政策を占う上で注目されています。

仮に米国の利上げペースが加速すると米国株の下落に繋がりやすく、その場合には日本株の下落やリスクオフの円買い(円高)にも繋がりやすいと考えられます。

 

それでは、利上げのペースがどの程度加速すると米国株の下落に繋がりやすいのかという点を探っていこうと思います。

まず、以下は昨年12月のFOMCにおける、FEDメンバーの金利見通し(いわゆるドット・プロット)です。

dots

ここからわかることは、FEDメンバーが2018年は0.25%ずつで3回(合計0.75%)の利上げを予想しているということです。

 

次に、利上げのペースが速いのか遅いのかについては、何かしらの対比が必要ですので、

過去の米国の利上げとの対比をしたいと思います。まず、以下は1993年7月以降の米政策金利の推移で、継続的に利上げしている局面は以下の4局面となります。

① 94年2月~

② 99年6月~

③ 2004年6月~

④ 2015年12月~

 

inst

これらを同じ時間帯に合わせたものが、下のグラフです。なお、3月のFOMC以降FEDの利上げ見通しどおり2018年末に0.75%となった場合(薄い水色の線)も合わせて表示させています。

※点線はそれぞれの利上げ局面の速度を把握しやすくするために線形近似を用いています。

inst2

このように比較してみると、仮に今年0.75%の利上げがあった場合は、過去の利上げペースに比べれば、そもそも緩やかなペースだと考えられます。

 

やはり、2月28日のパウエル新FRB議長の議会証言で、米国の更なる利上げペースの加速が示唆されるのかどうかに注目が集まりやすいということです。

 

もう1つ、米国の金融政策とは別に気になることもあります。

それは、北朝鮮問題です。

国際的なスポーツの祭典がもうすぐ終わりを告げますが、それを横目に米国の空母が朝鮮半島に集結しているといったニュースも聞かれます。

平昌オリンピックでは北朝鮮問題に融和ムードが広がりましたが、北朝鮮自体は核保有をやめたわけではないため、今後、北朝鮮問題がマーケットのトピックになりやすいということです。

 

このように、オリンピック後のマーケットにおいては、米国の軍事戦略と金融政策に注目が集まりやすいと考えています。

 

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

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