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土用の丑の日においしいうなぎが食べたい

2022年07月22日

このぺージは2018年07月17日に作成したものを2022年7月22日にリライトしたものです。

皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。

3連休は如何お過ごしでしたでしょうか。久しぶりに行楽レジャーを楽しんだ方も多かったのではないでしょうか。

それにしても暑い日が続きますね。

こんな暑い日は、精が付く食べ物を食べて夏を乗り切りたいですね。

さて、夏で精が付く食べ物の代表格は「うなぎ」ではないでしょうか。「土用の丑の日」にうなぎを食するようになったのは江戸時代中頃からで蘭学者の平賀源内がうなぎ屋のキャッチコピーとして「土用の丑の日」を使ったのが始まりだとされています。

今年(2022年)の夏、土用の丑の日は、2回あります。「一の丑」が7月23日(土曜日)、「二の丑」が8月4日(木曜日)です。

ところでうなぎの旬って何月だかご存知ですか?

うなぎの旬は秋から冬にかけて(8月から12月頃)が旬とされています。水温が下がり始めると冬眠や産卵のため栄養を蓄えるようになりあぶらが乗ってきます。栄養を蓄えたうなぎは、産卵のため川を下って海へと旅立っていく訳ですが、この産卵のために川を下るうなぎは「下りうなぎ」と言われ、とてもおいしいそうです。どんな味がするのか食べてみたいですが、残念なことに「下りうなぎ」は採捕が禁止されているため食することはできません。

私たちが普段食しているうなぎは「ニホンウナギ」というウナギです。

ニホンウナギの生態はいまだに謎な部分が多いようですが、5年から15年ほど河川や河口で生活した後、海を渡って日本から2000キロも離れたマリアナ諸島付近の海域で産卵。孵化した稚魚たちは、台湾沖の黒潮に乗って成育場である東アジアまで北上してくるものと考えられています。河川を下る「下りうなぎ」を捕獲してしまうとその後の流通量が大きく減少してしまうので、多くの都道府県では、下りうなぎの漁獲を禁止しています。

うなぎの一生

※出典:水産省-ウナギをめぐる状況と対策についてより

現在ニホンウナギは、親ウナギやシラスウナギの過剰な漁獲により数が減少してしまっており、昭和50年代後半以降は低水準が続いています。

私達が普段食べているウナギのほとんどは養殖ウナギですが、どうやって育てているのかご存じですか。

養殖ウナギは卵を孵化させて育てている訳ではなく、川を遡上するシラスウナギを捕獲して育てています。そのため、ニホンウナギ種苗(シラスウナギ)の数量が、最終的に出荷されるウナギの量に比例し、取引価格を左右しています。

シラスウナギの池入数量と取引価格

※出典:水産庁「ウナギをめぐる状況と対策について(令和3年5月)」

ウナギの生息数の減少は国際的にも深刻なもので、国際自然保護連合(IUCN)は我々が食している「二ホンウナギ」を絶滅危惧IB類に、10年ほど前まで中国で大量に養殖していた「ヨーロッパウナギ」を絶滅危惧IA類に区分しています。

IUCNレッドリスト

※出典:水産省-ウナギをめぐる状況と対策についてより

特に「ヨーロッパウナギ」はごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種とされており、ワシントン条約で貿易取引が禁止されています。

希少性がとても高くなっていますのでなかなか食べられるものではないですが、暑い夏こそおいしいうなぎを食べて、元気に乗り切っていきましょう。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。


参考文献:
水産庁

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