野菜価格と5月の消費者物価指数について
2018年06月28日
皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
月日が流れるのは早いもので6月も残すところあとわずかになってしまいました。2018年も間もなく折り返し地点となっています。スーパーに行くとトウモロコシや枝豆など夏を感じさせる野菜がずいぶんと店頭に並ぶようになってきました。夏本番もすぐそこですね。
野菜価格は3月中旬ぐらいから安定した値動きとなっていますが先週は特に安かったようです。主要野菜1キロあたりの価格は次のとおりです。
食品価格動向調査(野菜)による全国平均小売価格
・キャベツ・・・148円
・レタス・・・327円
・きゅうり・・・483円
・トマト・・・560円
※農林水産省
1年間の値動きをグラフで見たものが次のものです。
ここ最近は各野菜が安値水準で取引されています。
特にトマトは安く1キロあたり560円でした。私がデータを取り始めたのは2015年10月からですが、先週付けた560円は最も安い価格でした。
トマトは色々なメディアが実施している好きな野菜調査で常に上位にランキングされる野菜で、大人にも子供にも大人気です。
そんなトマトが安いっていうのはとてもウレシイですね。
トマトの産地は熊本が17.4%、北海道が8.0%、茨城が6.6%、愛知が6.3%、千葉が5.5%ですので日本列島のいたるところで生産されています(2016年農林水産省調べ)。
ということで、野菜価格は安値で推移していますが、投資家にとって気になるのが消費者物価指数ではないでしょうか。
先週発表された消費者物価指数は前年同月比で上昇する結果となっています。生鮮食品とエネルギーを含む総合指数は前年同月比で0.7%の上昇、前月比で0.1%の上昇となりました。
物価上昇に寄与した主な要因はガソリン代の上昇、電気代の上昇、診察代の上昇、そして、食料の上昇です。食料の中ではビール、マグロ、うるち米の上昇が目を引きました。
この上昇した分類品目の中で今回注目したいのが「ビール」と「診察代」です。先ほど物価上昇に寄与しているガソリン代、電気代はエネルギー価格の変動に直接影響を受けるのため上昇のイメージはしやすいと思います。また、マグロ、うるち米も市場で取引される商品なので市場動向で価格変動しますのでこちらもイメージしやすいのではないでしょうか。
気になるのが「ビール」と「診察代」です。
この2つが上昇に寄与しているということは、この2つの価格が実際に上昇しているのでしょうか?
まずビール代です。
すっかり忘れていましたがアサヒ、キリン、サントリー、サッポロの4社は2018年3月から4月にかけて業務用ビール価格を約10%値上げすると発表していました。
業務用ビール値上げ、4社並ぶ サッポロも来年4月から-朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASKCY5J6MKCYULFA020.html
続いて診察代です。
2018年4月1日より実施されている厚生労働省関係の主な制度変更の影響から消費者が支払う診察代は上昇したようです。
厚生労働省関係の主な制度変更(平成30年4月)について-厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198659.html
業務用ビール価格と医療費の上昇が消費者物価指数の上昇に大きな影響を与えていました。普段何気なく読んでいるニュースが、経済全体に大きな影響を与えていることが分かります。
1つのニュースが2次的3次的にどのような影響を与えるのかを想像しながらニュースを読むと新たな投資材料が見えてくるかもしれません。
本日は野菜価格と5月の消費者物価指数についてのお話でした。
参考文献:
・食品価格動向調査(野菜)-農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/kouri/k_yasai/h22index.html
・消費者物価指数
http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.html
・朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASKCY5J6MKCYULFA020.html
・厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000198659.html