米国における住宅ローン利回りと延滞率
2018年12月21日
皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
昨日のFOMCで0.25%の利上げが実施されたもの来年以降の利上げ回数はこれまでの3回から2回がメインシナリオになり、今後の景気減速が気になるところです。
庶民的感覚で言うと金利の変動により住宅ローン金利がどうなってしまうのか。とても気になります。
下のグラフは米国における住宅ローンの30年間固定金利の推移です。
※出典:Federal Reserve Economic Data
アメリカで信用力が落ちるサブプライムな人達に住宅ローンの貸付を始めたのが2004年ごろで、これが不良債権化したのが2007年末から2009年頃にかけてです。この頃住宅ローン金利は6%前後で推移していました。
その後、サブプライム問題からリーマンショックが起き、世界的な景気後退になりました。震源地であるアメリカでも政策金利が引き下げられ2009年にはアメリカでも0.25まで引き下げられました。
政策金利が0.25%まで引き下げられたので住宅ローン金利も3%台まで下がっていきました。どうやらアメリカにおける住宅ローン-30年固定金利平均の底は3%台前半なようです。
政策金利の引き上げは住宅ローンにも影響を及ぼしています。2018年に入ってから1%近く上昇し、2018年12月13日時点での平均金利は4.63%です。仮に30万ドルの借り入れがあったとすると年間13,890ドルの金利が発生することになります。けっこうな金額です。
住宅ローンでもう一つ気になるのがどの程度の割合でローン返済が滞るのかです。
下のグラフはアメリカにおける戸建住宅ローンの延滞率です。
※出典:Federal Reserve Economic Data
2000年台前半にかけては1%から2%程度で推移していましたが、サブプライムが問題視され始めた2007年後半以降延滞率は上昇し、2009年以降10%を上回ってしまいました。
10%ということは、10件に1件は延滞する状況なので、貸出する商業銀行の担当者は大変だったと思います。
延滞率は2013年以降緩やかに下降し、2018年4月時点で3.24%まで回復しました。住宅ローンの延滞率が上昇し始めると不良債権が増加し、経済全体にも大きな影響を及ぼします。来年はアメリカ国民にとってどのような年になるのでしょうね。
今日は、アメリカにおける住宅ローン金利と延滞率についてのお話しでした。
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参考文献:
・FRED
https://fred.stlouisfed.org/