消費者物価指数とビッグマック®指数
2021年06月21日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
本日、日本の消費者物価指数(5月分)が発表されました。
総合指数は前年同月比で0.1%の下落、生鮮食品を除いたものが0.1%の上昇、さらにエネルギーを除いたものが0.2%の下落となりました。
特に下がったのが通信料です。携帯電話通信料は前年同月比で27.9%も値下がりしました。携帯大手キャリアがahamo、povo、LINEMOといった新料金プランを3月にスタートし、その影響が消費者物価指数にも表れています。
新型コロナウイルスの影響から不要不急の外出が控えられるようになり、外食してもアルコールの提供が無い状況が続いているので、モノが売れにくい状況になっていますが、それでも物価の下落率を0.1%に留められているのは上出来なのかもしれません。
前回のコラムでも確認しましたがアメリカの消費者物価は前年同月比5%上昇、欧州の消費者物価は前年同月比2%上昇している中、日本の物価だけ下落してしまっています。
物価を比較する際、同一商品の価格を比べるという手法があります。その代表的なものがビッグマック®指数です。世界118ヶ国で展開しているマクドナルドの代表的バーガーであるビッグマック®が各国での販売価格を比較したものです。
各国の価格はご覧のようになっています。
各国のビッグマック®価格
・日本・・・390円
・アメリカ・・・5.66USドル
・ユーロ圏・・・4.25ユーロ
・英国・・・3.29ポンド
・スイス・・・6.50スイスフラン
・オーストラリア・・・6.48豪ドル
・カナダ・・・6.77カナダドル
・トルコ・・・14.99トルコリラ
・メキシコ・・・54ペソ
・南アフリカ・・・33.50ランド
※出典:The Big Mac index
これを現在(6月18日)の為替レートで円換算するとご覧のようになります。
各国のビッグマック®価格(円換算)
・スイス・・・781円
・アメリカ・・・624円
・カナダ・・・604円
・ユーロ圏・・・558円
・オーストラリア・・・539円
・英国・・・505円
・日本・・・390円
・メキシコ・・・291円
・南アフリカ・・・262円
・トルコ・・・189円
※The Big Mac indexのデータを元にフジトミが計算
日本では1個390円で販売されていますがスイスでは6.50フラン(781円)で販売されています。ちょうど日本の倍です。
逆に最も安かった国はトルコで1個14.99リラ(189円)で販売されています。スイスの約4分の1の価格で購入可能です。
今回取り上げた国は、当社のFXでも取り扱っているな国ですが、一覧で見てみると日本のビッグマック®価格は他の先進国と比べてとても安く、どちらかと言えば新興国に近い水準です。
安く商品を購入できるので消費者としてはありがたいことですが、世界経済が徐々に成長している中、日本だけが物価変動していない状態なので、手放しで喜べる状況でもありません。
この先、ワクチンによってコロナが終息していくと、その後各国の経済がどう発展していくのか。FXで投資する際のテーマとして考えると良さそうですね。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。