消費者物価指数が伸びないのは日本だけではない!?
2022年03月18日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
2月の消費者物価指数が発表されました。
総合指数は、前年同月比で0.9ポイント上昇しました。今回の上昇で6ヶ月連続の上昇です。
次のグラフは、諸外国の消費者物価指数を表したものです。
各国の消費者物価指数
アメリカの消費者物価指数は他の先進国と比べても1段高い数字になっています。
比較した国の中で最も物価が低かったのは日本(予想通り!)でしたが、日本同様、物価上昇が抑えられているのが中国です。中国の2月の消費者物価指数は前年同月比0.9%しか上昇していませんでした。
どうして国によって物価に差が生まれるのでしょうか。
色々な考え方ができますが、貿易されていない財・サービスの価格がその国の物価に影響していると考えるのがシンプルです。例えば、原油や鉄、小麦粉などは世界中で取引されている商品です。調達コストや関税の問題がないのであれば、世界中どこでも同じ価格になるはずです。
実際、昨年から起きているエネルギー価格の高騰は、日本でも価格高騰をもたらしており、2月の電気代は19.7%の上昇、ガス代は16.52%の上昇を記録しました。
皆さんの光熱費はどうですか?
高くなっていませんか?
可能であれば去年の伝票と見比べてみください。
貿易されていない商品の代表格がサービスです。サービスは貿易することができないので、その国で消費されます。
今回発表された2月の消費者物価指数を財とサービスに分類すると次のようになります。
財 ・・・ プラス4.5%
サービス・・・マイナス2.6%
財は4.5%のプラスでしたが、サービスは2.6%のマイナスでした。日本の物価が諸外国のように上昇しないのは、サービス価格の低迷が原因だと考えられます。
「おもてなしの国、日本」の名の通り、質の高いサービスが安い価格で受けられることは消費者にとってありがたいことですが、国際社会とのギャップが生じることは、中長期的には恐ろしいことです。
この先どうなっていくのでしょうね。
なお、来週3月21日(月)でまん延防止等重点措置が解除されます。
来週からの経済活動再開に期待したいですね。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
・消費者物価指数(CPI)結果-総務省
https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.html