株価のディスカウント
2022年05月16日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
今年の株式相場は、投資家に厳しい展開が続いていますが、皆さんは上手に対応できていますか。主要なインデックス(株価指数)は年末年始に付けた高値からずいぶんと下落してしまっています。
ピークからの騰落率は次の通りです。
・日経225 30,795 ⇒ 26,788 (-13%)
・NYダウ 36,952 ⇒ 32,196 (-13%)
・NASDAQ-100 16,764 ⇒ 12,387 (-26%)
・NASDAQ総合 16,212 ⇒ 11,805 (-27%)
・S&P500 4,818 ⇒ 4,023 (-16%)
・DAX® 16,285 ⇒ 14,027 (-14%)
・FTSE100 7,687 ⇒ 7,418 ( -3%)
あらためて並べて見ると、軒並み値下がりしていることが分かりますね。
株価が下落するのには色々な要因がありますが、今一番の原因と考えられているのが、アメリカの政策金利引き上げです。
4月のアメリカ消費者物価指数は、前年比で8.3%増と高い伸び率になっていますが、これは第2次オイルショック以来の高い上昇率です。一般的に物価と金利には深い関係性があり、物価が上昇する際、中央銀行は、金融政策により金利を引き上げるとされています。
今の話はアメリカの物価とアメリカの金利の話で、日本の話ではありません。アメリカで行われた金融政策は、アメリカ経済に直接影響を及ぼします。金融政策が大きく変化した、その震源地に近いアメリカの株価指数がより大きな影響を受ける訳です。
騰落率をインパクトの大きさだと考えると次のようになります。
ナスダック総合>ナスダック-100>>>>S&P500>DAX®>日経225・NYダウ>>>FTSE100
ハイテク株中心のNASDAQが大きなダメージを受けました。
NASDAQに投資しているほとんどの方は、今年に入ってからの収支がマイナスではないでしょうか。
問題は、この状態にどう対処するかです。
インデックス投資をおこなっている人の多くが、つみたてNISAやiDeCoを利用して積み立てしています。
積立投資をおこなう際、あることを前提の上でおこなっているはずですが、認識されていますか。
それは、「長期で見ると右肩上がりになる」という大前提です。今は株価が下がっていても将来上昇すること期待し積み立てている訳です。
この大前提が成立しない銘柄に積み立て投資をしていてもドルコスト平均法によって得られる平均株価の下げ幅は限られているので勝てる可能性は低くなってしまいます。
NASDAQ総合は27%も下落した訳ですが、考え方を変えると27%もディスカウントされた状態で購入できるので、ラッキーだと考えることもできます。
スーパーの総菜コーナーで「2割引き」のシールが貼られた商品とそうではない商品どちらを買いますか。もう少し待てば「3割引」「半額」のシールが貼られるかもしれませんがそれを待ちますか?もしかしたら他のお客さんに買われてしまうかもしれません。
どのタイミングで総菜を買うべきだったのかは、結果論でしかないので、答えは分かりませんよね。
株価指数についても同じことが言えると思います。どこが底値なのかは、後になってみないと分からないことです。短期の売買であれば、相場動向をきちんと把握する必要がありますが、長期で保有するのであればそれを心配しても意味がありません。
ディスカウントされた価格で買えてラッキー。
スーパーの総菜を買うのと同じ感覚で購入することが、長期で投資を続ける秘訣なのかもしれません。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。