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年金問題を人口ピラミットで考える

2019年06月26日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

本日6月26日は、雷記念日です。
延長8年(930年)6月26日に平安京内裏の清涼殿に落雷があり、大納言の藤原清貫が即死する事件がありました。当時、この落雷は大宰府に左遷させらた菅原道真のたたりによるものだとされ、菅原道真が天神様として祀られる切っ掛けとなったそうです。

学問の神様として有名な菅原道真ですが、そんな謂れがあるようです。

さて、老後2000万円問題ですが、金融庁の報告書をきっかけに自分の資産は自分で形成しようとの動きが現役世代中心に強まっています。

本日の日経新聞によればNISAの申込が急増しているようです。

ご存知のよう日本のの年金システムは現役世代が年金受給世代を支える仕組みです。
現役世代が大量にいて年金受給世代が少なかったとすれば現役世代1人当たりが受け持つ負担は少額ですみますので問題はありませんが、このバランスが崩れてくると現役世代に掛かる負担は大きくなってしまいます。

日本の人口ピラミットの変化をみると明確です。

1975年(44年前)


※出典:国立社会保障・人口問題研究所

1975年頃(今から44年前)というと現在の70歳の人が26歳、80歳の人が36歳だった頃です。現役世代(生産年齢)の人口がとても多く、老年人口が少ないことが解ります。
現役世代1人が受け持つ負担はそれほどでもありません。

2000年(19年前

※出典:国立社会保障・人口問題研究所

今から19年前の2000年、第一次ベビーブーム期に生まれた団塊の世代の人達はまだ50代前半とまだ現役世代です。

2020年(1年後)

※出典:国立社会保障・人口問題研究所
来年2020年はご覧のようなバランスになる予定です。最も人口が多かった団塊の世代は70代になっていますので以前よりも現役世代への負担が多くなっていることが解ります。
5年後の2025年には団塊の世代が後期高齢者になり、日本の総人口の4分の1が後期高齢者になってしまいます。これを2025年問題とも言います。


2040年(21年後)


※出典:国立社会保障・人口問題研究所

21年後にはご覧のようになるようです。自分の年齢に21を足したら何歳になりますか?
現在45歳なのであれば21年後には66歳に、35歳なのであれば56歳になっています。

現在のシステム通りにいけば老齢基礎年金と老齢厚生年金の支給開始年齢は65歳なので現在45歳の方は21年後には年金受給者になっていることになります。

2060年(41年後)

※出典:国立社会保障・人口問題研究所

41年後の2060年、現在45歳の方は86歳に、35歳の方は76歳に、25歳の方は66歳になっています。当然のことですが、現在現役世代で働いていいる人のほとんどは引退して次の世代が生産活動をおこなっている状況です。私達が引退した後現役世代で仕事をする人の数はこれまでよりも少なくなってしまっています。

人口ピラミットを見ると老後2000万円の蓄えで足りるのか不安になってしまいます。
やはり、稼げるうちに老後資金を準備しておく必要がありそうですね。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・国立社会保障・人口問題研究所
http://www.ipss.go.jp/site-ad/TopPageData/PopPyramid2017_J.html
・日本経済新聞
2019年6月28日号-12版
・菅原道真-Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%85%E5%8E%9F%E9%81%93%E7%9C%9F

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