市場は冷酷なもの
2016年12月28日
皆様、おはようございます。パソコン教室担当のワイワイです。
昨日は東京商品取引所のシステムトラブルがあったため、定刻どおりに夜間立会をスタートすることができませんでした。
通常、夜間立会は16時30分からスタートしますが、結果的に始まったのは18時15分からでしたので1時間45分遅れでのスタートなりました。
この1時間45分遅れたことで気がついたことがあります。
それは、市場は冷酷なものだというものです。
スポーツなどでいうフェアプレーの精神などはなく、弱点や手負いの部分があれば徹底的に攻め込んでくるのが市場です。
実際、金市場の動きをみると、海外市場では16時45分から16時50分にかけて一気に上昇しました。
それまで1139ドル水準で取引されていた金価格は1150ドル水準まで上昇し、わずか10分間で11ドルも上昇しました。
少し穿った見方をすれば、東京市場が機能していない時間帯を狙って海外で価格がつり上げられたとも考えられます。
東京市場は16時30分からスタートできておらず、市場参加者は、海外では上昇しているもの取引できない状態に陥ってしまいました。
結果的に18時15分から取引は開始されましたが、金のチャートは次のような形になってしまいました。
東京金 10月限-60分足
※チャートは『FITS-取引画面』から
12月27日は珍しい形になりました。
朝と夕方、2回も窓を開ける展開となっています。
16時30分から18時15分の間、東京市場はストップしていましたので、海外市場の急激な上昇に対応できず、結果的に大きな窓を開けてしまいました。
ご存じのとおり「金(ゴールド)」という貴金属は世界中どこの国でも同一価値で取引されています。
日本で買っても、ロンドンで買っても、ニューヨークで買っても金の値段は基本的には同じです。
昨日の出来事としては、ニューヨーク、ロンドンでは上昇していても東京では市場がオープンしていないので売ることも買うこともできない状態に陥りました。
東京が止まっている分、市場参加者の数は減るので海外市場で大量の買い注文が出た際にそれを抑止する力は弱くなります。
結果、東京市場のスタートは4,295円とレンジ内高値からのスタートとなりました。
日本の立場からみれば、夕方の上昇劇はやられた形となりましたが、12月26日夕方から27日の朝に掛けての動きは日本が起こした仕掛けだとも言えます。
26日の海外市場はクリスマスの振り替え休日で休場となっていました。為替も株も止まっていましたので、金価格を動かす要因は東京市場での内部要因だけとなっていたはずです。11月中旬から続いていた4250円-4300円のレンジ相場の下値が割れたのは26日19時を過ぎたあたりからでした。ニューヨーク、ロンドンで取引している人たちからみればクリスマスで休んでいる隙に東京市場だけ売り込まれたとみえるはずです。
すべてのプレイヤーに参加(対応)できるのかそれとも参加(対応)できない人がいるのかによって価格変動に影響がある珍しい一日だったと言えます。
次はニューヨークが稼働し、東京が休場になる1月3日に注意が必要です。
本日はこの辺で。
今日が仕事納めの方、1年間お疲れ様でした。
30日が御用納めの方、あと3日です。
ラストスパート、がんばりましょー。
Good Luck!
このコメントはパソコン教室担当者ワイワイの個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。