10月米株下落のアノマリー?日経平均株価は13連騰なるか!?
2017年10月19日
おはようございます!
テクニカルアナリストの山口です。
ブラックマンデーは今からちょうど30年前、1987年(昭和62年)10月19日(月)における米国株式市場の下落を発端にした世界的な株価の暴落のことです。
【1987年のNYダウの推移(日足)】
出所:ブルームバーグ フジトミが作成
株価が高値を更新する中、ブラックマンデーや暗黒の木曜日(1929年10月24日)など10月に記録的な株式市場の下落があったという記憶や記録から心配される声も上がっているようです。
そこで今回はNYダウ月間のデータを調査してみました。
【1928年以降の月間下落率ランキング ワースト100】
※下落率は月足の4本値を元に(終値-始値)×100/始値で作成
確かに10月はワースト100に11回ランクインしていて、他の月よりも多そうです。しかしよく見ると9月は15回、8月も11回ランクインしているので、10月が年内で一番下落しているというわけではなさそうです。
そこで過去の10月の月間騰落率を見てみようと思います。
【1928年以降の10月の月間騰落率グラフ】
※10月の騰落率のみを抽出したグラフ
上の棒グラフは1928年以降における10月の騰落率のみを抽出したものになります。
確かに1929年や1987年の下落率は突出しています。
しかし10月に下落した年は過去35回(38.89%)、上昇した年は過去55回(61.11%)となっており、どちらかと言えば上昇した年の方が多いのです。
黒い線は線形近似と言い、データがどのような傾向になっているのかを示したものになります。
これが0よりも上側で上昇傾向になっているということは、どちらかというと昔に比べると今の10月の騰落率は、上昇となる傾向が高まってきていると考えられます。
日米の株価が高値を更新、連騰しているため、もうそろそろ調整(反落)する局面が来るだろうという予想をされる方も多いと思います。
確かに調整局面はあるかもしれません。ただ、根拠のないアノマリーはあまり信じないようにしたいですね。
このコメントはテクニカルアナリスト山口の個人的な見解で、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。