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リーマンショックを投資家は回避できたのか?

2018年02月07日

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皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

先週末発表された雇用統計をきっかけに始まった株価急落劇は、ひとまず落ち着いたようです。
NYダウ暴落の煽りを受けた日経平均株価は、前日比1071.84円安の21610.24円で取引を終えています。

日経新聞社さんの日経の指数公式サイト-日経平均プロファイルによると昨日の下げ幅1071.84円は歴代17位の下げ幅だそうです。

昨日の下げ幅を上回る下げで印象的だったのが2016年6月24日に起きた1286.33円安です。イギリスのEU離脱の国民投票が開催されたのが2016年6月23日で開票結果、ブレックジットが決まる訳ですが、その時の下げが歴代8位の下げ幅です。

私が印象的だと感じた下落が、下げ幅歴代15位にノミネートされたのが2008年10月16日の下げ幅1089.02円です。
リーマン・ブラザーズが倒産し、リーマンショックが起きたのが2008年9月15日金曜日でしたので、リーマン倒産から約1ヶ月後の下落です。

その頃の値動きを記憶している方は少ないと思いますので、簡単に値動きを振り返ってみたいと思います。

リーマン・ブラザーズが倒産した時、2008年9月15日前後1週間の市場動向は次のとおりでした。

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米ドル円 NYダウ 日経平均株価
2008/9/8 108.28 11510.74 12624.46
2008/9/9 106.81 11230.73 12400.65
2008/9/10 107.7 11268.92 12346.63
2008/9/11 107.17 11433.71 12102.5
2008/9/12 107.95 11421.99 12214.76
2008/9/15 104.66 10917.51
2008/9/16 105.65 11059.02 11609.72
2008/9/17 104.66 10609.66 11749.79
2008/9/18 105.44 11019.69 11489.3
2008/9/19 107.45 11388.44 11920.86
2008/9/22 105.52 11015.69 12090.59

 

震源地であるアメリカ市場のNYダウの値動きを見てみると連邦裁判所に連邦倒産法第11条の適用を申請した9月15日月曜日は急落したもののその日以外は意外と落ち着いた値動きだったようです。

9月15日月曜日は敬老の日でしたので日本が倒産のインパクトを受けたは、翌日の16日火曜日でした。先週末と比べ605円安の11609円で取引を終えています。

この値動きを見てどうでしょうか?

リーマン・ブラザーズが倒産したことで、後に「リーマンショック」なんてネーミングがつくような値動きではないように見受けられます。

倒産から1ヶ月の値動きをみてみるとどうでしょう。

倒産発表から約1ヶ月先の2008年10月17日までの値動きを示したものがご覧のチャートです。

リーマン・ブラザーズ倒産から1ヶ月間の株価指数

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※作成:フジトミ

倒産から約2週間。9月末まではフラットなレンジでの動きとなっていましたが、月日が10月に変わった途端トレンドが変化し、連日の暴落がスタートしました。下げ幅歴代15位にノミネートされた2008年10月16日の下げ幅1089.02円は、リーマンショック中の下げですが、倒産から1ヶ月以上経過した後の下落でした。

後からみれば、リーマン・ブラザーズが倒産したからリーマンショックがあったことを語れますが、当時の我々はこんなことになるなんて想像できなかったのでしょうね。

リーマンショックの時のようにインパクトから変動まで時間があるのであれば、対応する時間的余裕が十分ありますので対応は可能だったのかもしれません。

1週間先、株価はどうなっているのか。1ヶ月先、株価はどうなっているのかを冷静に判断できるかどうか。

また、その判断にしたがって、実行できるかどうか。

相場って奥が深いですね。

—–
本日の株式市場は急反発。

9時41分現在。日経平均株価は前日比716円高の22,325円で取引されています。

今日もいい一日になりますように。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。

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