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メキシコ関税問題と自動車生産台数

2019年05月31日

皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。

今朝、トランプ大統領は、メキシコからの違法移民問題が解決しない限り6月10日以降メキシコからの輸入品のすべてに5%の関税を課すことをツイートしました。

このツイートを受け為替相場では朝から円買いが進みました。


※e-profit FX プラス 株365より

ほとんどの通貨に対して、円高な展開となっています。

メキシコからのアメリカに輸入されるすべての品目に5%の関税が掛けられるということはメキシコ経済にとって大打撃です。

当然のことですが、メキシコの貿易相手国は輸出・輸入ともに第1位がアメリカです。メキシコからの輸出品の81%、輸入品の46.5%が対アメリカ取引です(金額ベース)。

メキシコの輸出シェア率

出典:2018データブックオブワールド-二宮書店

ちなみに日本への輸出は全体の1.0%、輸入は全体の4.6%なのでそれ程大きなダメージはなさそうに思えてしましいますが、メキシコには多くの日本企業が進出し、メキシコの工場で生産した物をアメリカに輸出しているのでこの関税は日本企業にとっても大きなダメージになります。

分かりやすい例では自動車の生産台数です。

下の表は2019年1-3月にメキシコで生産された自動車台数です。

メキシコで生産されたメーカー別自動台数

生産台数 シェア率
日産 71,473 21.50%
GM 51,264 15.40%
フォルクスワーゲン 43,892 13.20%
トヨタ 26,039 7.80%
起亜自動車 24,117 7.30%
ホンダ 21,006 6.30%
フィアット・クライスラー 19,658 5.90%
マツダ 16,189 4.90%
フォード 15,286 4.60%
ヒュンダイ 11,218 3.40%
トータル 332,013

ピンクは日系企業

出典:マークラインズ自動車産業ポータル

上位10社だけ表示させていますが、多くの自動車メーカーが人件費の安いメキシコで自動車を生産しており日系企業も例外ではないようです。

特に日産自動車は2019年第1四半期71473台の生産し、メキシコで生産された自動車の21.5%が日産によるものでした。

このこともあって本日、日産自動車株は大きく下落しています。

それ以外の自動車銘柄も軒並み安く、日経平均株価を構成する自動車銘柄10銘柄は10時現在で全面安となっています。

今回5%の追加関税の話が浮上してきた訳ですが、その原因は「メキシコからの違法移民問題」なので、どんなに関税が引き上げられたとしても移民問題の解決に直接的な影響がある訳ではないですよね。対メキシコの貿易問題は長期化する可能性が高そうですね。

それでは皆さん良い週末を。

このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。


参考文献:
・自動車販売台数速報 メキシコ-2019年マークラインズ自動車産業ポータル
https://www.marklines.com/ja/statistics/flash_sales/salesfig_mexico_2019
・2018データブックオブワールド-二宮書店

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