トルコ中銀、政策金利据え置き!!!
2018年07月25日
皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
昨晩(7月24日)20時、トルコ中央銀行が発表した政策金利は、17.75%と据え置きでした。多くのエコノミストが、「18.75%に引き上げられるのではないか。」と予測していただけに、据え置きだった今回の発表は、サプライズになりました。
今回の据え置きは多くの投資家にとって衝撃的だったようでその結果が値動きにも現れています。
トルコリラ円(くりっく365)-1分足
※チャートはフジトミの取引画面から
発表の直前、トルコリラ円は、23.48円まで上昇したものの、トルコリラは一気に売られる展開となり、22.41円まで急落してしまいました。
6月に実施された大統領選挙のマニフェストでエルドアン大統領は、「新たな時期にトルコが現在の文明レベルを凌駕するようにし、金利、インフレ、赤字を下げることだ。」と語っていたことが、今回利上げされなかったことに影響を及ぼしているのでしょうか。政府と中央銀行が独立性を保っているのかどうかも注目されています。
実際のところ、どうなのでしょうね。
現在トルコが抱えている問題がインフレの問題です。
トルコ消費者物価
出典:トルコ統計局
トルコ統計局によると、2018年6月の消費者物価指数は、15.39%でした。6月につけたこの値は、過去の数値と比較して突出して高い値です。
一体どのようなものの価格が上昇しているのでしょうか。
トルコの消費者物価へのウエイトが大きい品目は次の通りです。飲食物が23.03%、輸送費が17.47%、水道光熱費が14.85%などの3品目が10%を上回るウエイトです。3品目の合計は55.35%なのでこの3つの価格だけでトルコ物価の半分以上が決定されることになります。
それぞれの品目がどのくらい上昇したかというと、輸送費が年間で24.26%の上昇、飲食費が18.89%の上昇、水道光熱費が12.04%上昇しています。
データを見ると輸送費は、ウエイト・上昇率ともに高いことが分かります。当然の話ですが、すべての品目を消費者の手元に届けるためには、輸送しなければならないので輸送費が掛かります。
トルコの物価上昇の要因は輸送費にあるようです。
そのような中、17.75%に政策金利を据え置いたトルコ中央銀行。
相場の反転はまだまだ先でしょうか!?
この後もサプライズな値動きにご注意ください。
今日はトルコの政策金利と消費者物価についてのお話しでした。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・トルコ中銀、予想外に金利据え置き-ロイター
https://jp.reuters.com/article/turkey-cen-idJPKBN1KE24Y
・トルコ統計局
http://www.turkstat.gov.tr/HbGetirHTML.do?id=27763