オリンピック後の景気動向
2021年08月05日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
オリンピックでは日本選手の大活躍が続いていますが、今週末8月8日(日)に閉会式を迎えます。
オリンピックが終了した後、日本の景気がどうなるのでしょうね。
一般的にはオリンピック終了後、開催国の景気は鈍化しやすいと言われています。
オリンピック開催国は、大会に向けてインフラの整備など大規模建設が行われますが、終了後、それらの需要がなくなることで景気の冷え込みが起きやすいからです。
人々のマインドもお祭りムードから平常時に変化してしまうことも要因の一つと考えられます。
日本の場合はどうでしょうか。
目安としやすいのが前回の東京オリンピックです。
前回の東京オリンピックは、景気循環で言うところの第5循環に該当します。
前回の東京オリンピックでは、1964年10月1日に開業した東海道新幹線や1962年12月20日に開通した首都高速道路など社会インフラの整備が進み、旧国立競技場や日本武道館が開館したのもこの時でした。オリンピック開催に向けて建設ラッシュが続いたため、日本の景気は拡張期を迎えた訳です。オリンピック観戦のため各家庭でカラーテレビの購入が進んだのもこの時期でした。
1962年10月から前回の東京オリンピックが開催された1964年10月までの24カ月を「オリンピック景気」と言います。オリンピック終了後、1965年10月から57カ月間拡張が続いた「いざなぎ景気」がスタートするまでの12ヶ月間「40年不況」を迎えました。
株価はどうだったのか?
投資家の皆さんが気にされるのがその時の株価はどのような値動きだったかではないでしょうか。
この時、日経平均株価はご覧のような値動きとなりました。
日経平均株価-月足
作成:フジトミ証券
オリンピック景気が終了したのは1964年10月ですが、そのタイミングで株価が急落した訳ではありませんでした。
また、景気拡張期間(オリンピック景気)の間も株価の上昇が続いていた訳ではなく、期間終了間際に掛けては値動きが小さい展開になっていました。
オリンピック終了後、景気後退期に入りますが、すぐに株価が下がった訳ではありません。値動きはより小さいものになりました。
今回のオリンピックが終了した際、再び新型コロナウイルス関連の話題が多くなると思いますが、そのことによって急に株価が下がるということもないのかもしれませんね。
今日は、オリンピック後の景気動向について考えてみました。
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