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SARS時のドル/円市場動向!初動は約8円の円高基調!

  • 2020/01/27
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★2002年11月から2003年7月のSARS封じ込め成功の発表までのドル/円の価格動向を追ってみた。

ドル/円は、02年11月27日にインフルエンザ流行が発生しているとWHOに報告された時は円安基調の途上であった。しかし、02年12月5日高値125.70円でピークを打つと一転円高基調となり、03年1月17日安値117.38円と約8.32円の円高になった。その後も約6円前後の範囲で上げ下げを繰り返しながらもみ合い相場が続いた。3月頃には大流行の兆しとなったが、ドル/円市場では持ち直しの展開となった。ただ、5月に入ると再び円高基調が強まり5月19日安値115.03円まで円高基調が進んだ。その後は、上げ下げを繰り返しながら120円の上値を意識しながら110円台後半で推移した。

7月5日にSARS封じ込め成功との発表があった翌営業日に7日はドル/円の反応が鈍い展開となった。7月15日まで円高が進んだものの、その後は緩やかに円安基調となった。しかし、03年8月1日に120.68円がピークとなった後は、一転円高基調となり04年2月中旬まで円高となり105.14円付近まで円高が続いた。

感染の初動報道では反応は鈍かったが、徐々にリスク回避の動きが強まり約1ヵ月超に渡り円高基調が継続した。ただ、3月頃の感染がピークとなった頃から円安基調となった。その後はもみ合いながらも、5円幅前後のボラティリティの高い変動となった。

週明けは109円台を割れて108円後半まで円高基調となっているが、感染者が増加している初動なのでドル/円の値ごろ感からの買いは注意が必要である。SARSの時はかなり変動幅が大きくなったことから、ロスカットは早めにする必要がある。感染者の増加が止まるまでは注意が必要となる。また、新型コロナウイルスが世界経済に与える影響次第では、感染封じ込め成功後もリスク回避の円高が継続する可能性もある。

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