皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
助手のムサシです。
★[小次郎講師]★
本日は損切りの考え方をお教えする。
この話は一度リスク管理の項目でしたのだが、重要なので再確認して補足する。
☆[ムサシ]☆
よろしくお願いします。
【1、損切りラインの正しい設定法】
★[小次郎講師]★
さあ、復習だ。損切りラインの正しい設定法を答えてご覧。
☆[ムサシ]☆
確か・・・・2ATR(ATRの2倍)じゃなかったでしょうか?
★[小次郎講師]★
短絡的に答えだけ覚えていても役に立たない。
その答えが導き出された考え方こそ大事。考え方を確認しよう。
☆[ムサシ]☆
なるほど。思い出しました。
★[小次郎講師]★
価格はウェイブしながら上昇し、ウェイブしながら下降する。そのウェイブの幅をノイズと呼ぶ。
トレンドには常にノイズがある。そのノイズの中にロスカットラインがあったら、一時的な下げでロスカットされてしまう。
それでは大きなトレンドがあってもそれを取ることが出来ない。
☆[ムサシ]☆
ですね。
★[小次郎講師]★
しかし、トレンドが転換したならいち早く決済しなければ大きな損につながる。
とすると適切なロスカットラインの設定は、ノイズの外側で出来る限り近いところとなる。
☆[ムサシ]☆
そのためにノイズの幅を知ることが大切なんですね。
★[小次郎講師]★
で、タートルズがいろいろな銘柄を調べて見ると平均的にノイズの中の前回高値から今回安値までの幅は2ATR以下であるということを発見した。
☆[ムサシ]☆
そこからタートルズはロスカットをATRの2倍に設定したわけですね。
やっぱり私の答えで合っているのでは?
★[小次郎講師]★
大事なのは答えではなく、考え方。
【2、損切りラインの適切な幅は?】
★[小次郎講師]★
ムサシ君はノイズ幅を自分のトレードする銘柄で調べたことはあるのかな?
☆[ムサシ]☆
いえ、それは。
★[小次郎講師]★
それでよく、ATRの2倍が正解なんて言えたね?
☆[ムサシ]☆
だって、それはかの有名なタートルズが調査したということであれば・・・
★[小次郎講師]★
タートルズとムサシ君は同じ銘柄を取引しているのかな?
大体、タートルズは今から30年も前の実験。そのときと現在が同じノイズ幅かどうか?
☆[ムサシ]☆
そう言われると・・・
★[小次郎講師]★
つまり大事なのは、トレンドが継続しているときは一時的なノイズに引っかからない。
トレンドが終了したときはすぐ手じまうという基本方針。
これに基づいて自分が手がける銘柄でノイズ幅を調べてみるという姿勢が大事。
☆[ムサシ]☆
なるほど。
★[小次郎講師]★
実はタートルズはATRの2倍(2ATR)をロスカットラインの基準にしているが、いろいろなトップトレーダーのトレード手法を研究していると適切なロスカットラインは2.5ATRから3ATRという人までいる。
☆[ムサシ]☆
金のATRが仮に50円として、ATRの3倍というと150円ですか?大きいですね。
★[小次郎講師]★
大きいか?
☆[ムサシ]☆
だって、金の証拠金は1枚12万円くらいですよ(H27.5.7現在)。
それに対して150円動いたら15万円の損益。大きいじゃないですか?
★[小次郎講師]★
まだ古い考え方から脱皮できてないな。
取引はユニット単位でトレードする。金もしかり。
1ユニットは1ATR動いて1%損益が出る取引量。
ということは3ATR逆方向に動いたなら、3%のリスクとなる。1000万の投資金に対して30万円の損。大きいかな?
☆[ムサシ]☆
そうか。確かにそれくらいの損は想定内ですね。
★[小次郎講師]★
ここからわかることは、一般投資家は損切りラインの設定が浅すぎるという傾向がある。
適切なロスカットラインは2ATRから3ATR。2ATR未満は浅すぎる。
それでも浅いところにロスカットラインを設定している人だらけだ。
だから一時的な逆方向の動きでロスカットされてしまう。何故浅くなるかというと・・・
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