2016.09.27掲載
皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
こんにちは。助手のムサシです。
★ 【小次郎講師】 ★
本日は酒田五法の続き、「三兵」
☆ 【ムサシ】 ☆
これは「さんへい」ですか?それとも「さんぺい」ですか?
★ 【小次郎講師】 ★
さんぺいだ。
☆ 【ムサシ】 ☆
三平みたいで親しみやすいですね。
★ 【小次郎講師】 ★
林家三平あたりと混同してないか。
☆ 【ムサシ】 ☆
すみません。
【1、三兵とは?】
★ 【小次郎講師】 ★
三兵とは陽線が三本連続すること、あるいは陰線が三本連続することを言う。陽線の三本並びを「赤三兵(あかさんぺい)」と呼び、陰線の三本並びを「黒三兵(くろさんぺい)」と呼ぶ。ということは赤三兵は上昇トレンドのときに出現し、黒三兵は下降トレンドで出現する。
☆ 【ムサシ】 ☆
ちょっと待ってください。最近は、陰線は青で塗っているチャートが多いのですが、その場合は「青三兵」と言うことでいいですか?
★ 【小次郎講師】 ★
色にはこだわるな。実際のチャートの色にかかわらず、陰線三本並びは「黒三兵」だ。
☆ 【ムサシ】 ☆
ところで実際には陽線・陰線は何色で描くのが正しいんですか?
★ 【小次郎講師】 ★
どれが正しいというのはない。一般的には白黒印刷では陽線が白抜き、陰線が黒の塗り潰しということが多い。カラーでは陽線が赤、陰線が青ということが多い。しかし決まりはない。この赤三兵、黒三兵という言葉から推察すると、この酒田五法が出来あがった時期には陽線は赤で書き、陰線が黒で書かれていたのだろう。
☆ 【ムサシ】 ☆
最近、海外のチャートでは色が出鱈目で、陽線が緑色、陰線が赤色なんてものまであります。
★ 【小次郎講師】 ★
確かに陰線が赤色ってのは日本人にはなじまないね。でも最近のチャートは色を変えられるものが多いので、自分で変更するといい。さて、色の話はおいておいて三兵の「兵」に注目しよう。何故陽線陰線の1本1本が兵なのか?それはローソク足が示しているのは売方買方の戦いの軌跡なのだということを理解していればよくわかる。
☆ 【ムサシ】 ☆
やはり市場は戦場なのですね。
★ 【小次郎講師】 ★
そういうこと。今度は三兵の「三」の方に注目しよう。三とは1、2、3という物理的な数を表すのとともに、中国語では「多数」という意味がある。
☆ 【ムサシ】 ☆
ひとつ、ふたつ、いっぱい、みたいなことですね。文明の遅れているところでは2つまでしか数えられないということはよく聞きます。
★ 【小次郎講師】 ★
馬鹿にしてはいけない。あくまで通例だ。「三顧の礼」などと言うと、日本では「三回訪問して礼を尽くす」という直接的な意味で理解されてしまい、三回行けば十分という風に捉えられるが、中国では「何度も訪問して礼を尽くす」という意味になる。
☆ 【ムサシ】 ☆
失礼しました。
★ 【小次郎講師】 ★
ということで「三兵」とは陽線・陰線の3本並びという理解が一般的だが、連続陽線・連続陰線という意味でもある。
☆ 【ムサシ】 ☆
なるほど。
★ 【小次郎講師】 ★
売方と買方の力関係が互角であれば、陽線と陰線は交互に出るのが基本。しかし、やがてそれがバランスが崩れ、連続陽線・連続陰線が出現する。それによって上昇トレンドの発生、下降トレンドの発生を見抜くのだが、一体何本連続からそれが感じられるか?
☆ 【ムサシ】 ☆
何本でしょう?
★ 【小次郎講師】 ★
もちろん多ければ多いほど、はっきりしてくるよね。しかし、3本連続で陽線が出た、3本連続で陰線が出たというところから売方・買方の勢力バランスが崩れたと見なす。
☆ 【ムサシ】 ☆
そうなんですね。
★ 【小次郎講師】 ★
陽線・陰線は相撲で言えば星取り表。陽線は買方にとって白星、陰線は黒星というところ。実力が伯仲していれば、先ほども言ったが交互に白星・黒星が出てくる。しかし、ときには2連敗することもある。しかし、2連敗したなら、負けた方は次は絶対に勝ってやろうといつも以上に力を入れる。
☆ 【ムサシ】 ☆
でしょうね。「三タテ」は嫌ですから。
★ 【小次郎講師】 ★
「三タテ」は野球用語だね。プロ野球では同一カードが3試合ずつセットで日程が組まれる。その3試合を全部負けるのが三タテ。1勝2敗は許せても3連敗は許せない。それは実力差が歴然とあるということがわかってしまうからだ。
☆ 【ムサシ】 ☆
つまり黒三兵とは三タテのことなんですね。
★ 【小次郎講師】 ★
まあそういうことだ。ということで陽線にしろ陰線にしろ2本連続というのはどんなときでもありうる。しかし3本連続から。これは何か起こっているということを予兆させる。
☆ 【ムサシ】 ☆
つまり、今まで買方と売方は実力が五分五分だったのに、そのバランスが崩れてきたと。
…
…
…
続きはFITSお客様用バックナンバーページよりPDFでご覧ください。
「小次郎講師レポートバックナンバー」ページへ
(ページパスワードはFITSログイン後のお知らせ画面に記載しています)