4月26日(月)今週の商品相場見通し
2021年04月26日
フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、4月26日の週の商品相場見通しをお送りします。
ひさしぶりにトウモロコシに最も注目しています。
22日に開催された気候変動サミットにおいて、アメリカのバイデン大統領が、温室効果ガス排出量削減を2030年までに、2005年と比較して50~52%削減することを表明しました。従来の26~28%削減の2倍の削減となり、また2030年まで時間はあまりありません。
電気自動車が早々普及する訳でもなく、ガソリン車からの二酸化炭素の排出抑制のため、今まで以上にエタノールの使用を強化する可能性が高まっています。
エタノールはカーボンニュートラルとして注目されており、イギリスや中国でもガソリンの混合率の10%を決定しています。イギリスは今年9月からで、中国もこれから強化する見通しのため、エタノールの需要拡大は避けられません。
エタノールの主原料であるトウモロコシの先高期待は高まっており、シカゴ市場の一段の急伸も想定されています。
こうした中、国内のトウモロコシは、シカゴ急伸に反応薄で、上げ渋りを続けてますが、長期的な上昇が確実視される中、買いスタンスは維持し、GW前も買いを強化しておきたいところです。
金や原油は、GWの大型連休を前にして臨機応変に対処したいです。連休中のリスクを踏まえると、短期勝負が無難です。
金は、パラジウムが最高値を更新していること、非鉄や穀物の急騰から、インフレヘッジとし買われてもおかしくはありません。このため、突っ込みあれば買い場とみていますが、買いの回転は早めに。
原油は5月からの段階的な増産、アジア地域の感染拡大による需要悪化が懸念され、上値の重い展開が続きそうです。
ゴムは、市場への関心が薄く、狭いレンジでの玉次第で推移するとみています。