フジトミ　チーフアナリスト齋藤和彦より、３月８日の週の商品相場見通しをお送りします。

　海外原油の続騰を映して東京のドバイ原油は週末に４万３０００円台に急伸しています。
　サウジが４月も現在の日量１００万バレルの自主減産を継続するとしたことで、原油の先高期待が一段と高まっています。
　週末にＷＴＩは６６ドル台に急伸しましたが、近いうちに７０ドルを試すとみています。このため、ドバイ原油の４万３０００円台も通過点とみて、週明けも追撃買いで対処したいです。

　一方、アメリカの長期金利の急上昇を嫌気して、ＮＹ貴金属が急落したため、国内の貴金属も前週末にかけて急落しました。
　第２四半期の景気回復観測がなお高いだけに、今後ともＮＹ金の下振れリスクは警戒すべきといえます。円安も進行しているため、売りの回転を効かせたいです。

　ＮＹ白金は１１１０ドルまで急落したことで、目先の下げ余地は乏しくなったとみたいです。

　国内のゴムは、上海ゴムの急落に対する逆行高をみせています。ここまでゴムが買い進まれる理由は見当たらず、２７０円以上の買いは慎重に対処したいですが、先行き不透明の中、臨機応変に仕掛けたいです。

　トウモロコシは買いが無難です。将来的な供給不安から、強気のファンダメンタルズを背景に、シカゴ新穀１２月限は高値更新をみせています。国内の３万円台回復も時間の問題で、突っ込みあれば買い拾っていきたいです。