3月23日(月)今週の商品相場見通し
2020年03月23日
フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、3月23日の週の商品相場見通しをお送りします。
東京原油は、今週も海外原油の急落に反応せず、下げ渋りの様相が伺えます。先週、海外原油は10ドルも急落しましたが、東京原油は全くの動意薄で、小幅安にとどまりました。海外原油の値位置から売りが手控えられたこと、証拠金が高く、新規売りが限定的だったためといえます。
アメリカによるサウジの増産見直し検討の動きが支援材料となって海外原油は急伸したものの、サウジの増産スタンスに変わりないこと、世界の石油需要の悪化がかなり深刻で、WTI期近は一時、20ドル割れもみせました。原油相場の安定の動きに失敗すれば、20ドル割れも避けられないものの、それでも東京原油の反応はイマイチで、売り方不在からの下げはイマイチとみられます。
このため、東京市場の地合いから突っ込み買いや押し目買いで対処したいです。ただし、実勢悪のため、戻りも限定的とみるべきで、買いの手じまいも早めにしたいです。
東京金の波乱の展開も続きそうです。円安のため、取引水準を利上げていますが、NY金の値位置で仕掛けを決めたいです。 NY金の1480ドル割れは買い、1510ドル以上は売りの判断材料になるでしょう。
白金は実勢悪からまだまだ売り有利とみています。円安で2000円割れは考えにくいですが、売りの回転を効かせたいです。
ゴムも売りスタンス維持です。相変わらず下げ渋りをみせていますが、世界的な自動車生産や販売の大幅減少は現実味を帯びており、ゴムの需要は一段と悪化するとみられます。
東京トウモロコシは、シカゴ急落に全くの動意薄で、強引に買い進まれましたが、週明けの一段の上伸は売りを仕掛けたいです。アメリカでのエタノール需要の悪化が相当な売り材料になるとみています。