2月3日(月)今週の商品相場見通し
2020年02月03日
フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、2月3日の週の商品相場見通しをお送りします。
新型のコロナウイルスのリスクが商品市場にも大きな混乱をもたらしていますが、旧正月明けに再開する中国の金融市場の動向が最大の関心事となります。大混乱が想定されるだけに、リスクとして金が一段と買い進まれると想定されます。
東京金は円高進行の影響で、NY金の上昇ほどの勢いはありませんが、当面、中国リスクは避けられず、週明け早々に1600ドル台を回復し、さらに上昇するとみています。東京金の買いスタンスは維持したいです。
対照的に、白金はまだまだ売り有利とみています。世界の白金の宝飾用需要の大部分が中国であり、その中国で宝飾品として白金を購入することは当面、期待できません。工業用需要も世界的に減少は避けられず、NYは950ドルを割り込み、900ドルも視野に入っているとみています。東京白金の3300円割れも通過点になるでしょう。
世界第2位の世界の石油消費国である中国の石油需要後退も避けられず、原油相場はさらに下落するとみています。産油国は原油相場の下落を抑制するため、3月の会合を2月に前倒しするとみられますが、中国の消費後退をカバーする一段の減産幅拡大は厳しい状況にあり、WTIは2月早々、50ドル割れも予想されます。東京原油は円高も重なり、3万5000円を意識したいです。
東京ゴムもまた急落が予想されます。再開する上海ゴム相場が注目されますが、中国での自動車生産と販売は当面、困難な状況にあり、ゴムの需要大幅減が想定されるため、170円割れも考慮しておくべきです。
東京トウモロコシは売りスタンスを維持したいです。2月安のフェブラリーブレイクも想定され、2万3000円を試すことになるでしょう。