2月13日(月)今週の商品相場見通し
2023年02月13日
2月13日の週の商品相場見通しです。
アメリカの長期金利が急上昇しています。しかし、NY金の下げは意外に限定的で、金利の急上昇に何とか持ち応えたといえます。
これは、中国とインドの金に関する強い材料がもたらした影響とみられます。2022年の中国の中央銀行にあたる人民銀行による金の購入が1136トンで、過去最高になったこと、12月も順調に金の購入を進めていること、インドが2月に入って金の輸入関税を引き下げたことが挙げられます。
その結果、相場が下落しても、実需の買いが控えているとの期待から、週末の下げ渋りにつながったとみられます。インドでも相場の下落によって買い付け意欲が増大していると報じられていました。
今週14日にアメリカのCPI、16日にPPIが発表されますが、この週末のNY金の動きを踏まえると、底固い動きが予想され、目先の下値確認とも考えたいところです。
国内の金標準は、日銀新総裁の報道による急ピッチの円高で一時7804円まで急落しました。今後とも円高による下押しは懸念されるものの、中国やインドの買い期待で、NY金の下値は堅いとみて、押し目買いを狙いたいところです。
週末の夜間取引で、ドバイ原油は急騰しています。ロシアが3月の原油生産を50万バレル減産すると発表したためです。
ロシアのおかれた立場から、減産は見送るとの市場のコンセンサスに反する結果となり、サプライズの評価として、急騰しています。
一方でアメリカの長期金利が急上昇しており、景気減速による需要後退の懸念はくすぶったままです。その意味で、週明け以降の海外原油は下押しすると考えられ、戻り売りスタンスで臨みたいです。