12月19日(月)今週の商品相場見通し
2022年12月19日
12月19日の週の商品相場見通しです。
カナダのTCエナジーが運営するキーストーン・パイプラインの復旧がまだ見通せない状況にあります。この事故によって、WTI原油の認証在庫であるクッシング在庫への供給がストップしており、WTI原油は一時、77ドル台まで急伸しました。
ただ、週末になると、世界的な景気減速懸念から海外原油も下げを強いられるなど、キーストーン・パイプラインの稼働停止が支援材料になりにくくなっています。
キーストーン・パイプラインで輸送する重油は重質である一方、WTI原油と北海ブレントは軽質原油の取引であり、種類の違いが指摘されるなど、ここでもキーストーン・パイプライン稼働停止の影響が限定的になることを意味しています。
欧米の中央銀行による金融引き締めの長期化の中、景気減速が警戒され、加えて、中国の感染爆発もあり、原油を取り巻く環境はかなり厳しく、東京のドバイ原油は、戻り売りで対処したいです。
さて、先ほど指摘したように、欧米の中央銀行によるタカ派的な金融政策を受け、NY金は一時、1780ドル台まで急落しました。ただ、NY株価の大幅安の影響で、週末のNY金は1800ドル台を回復するなど、下げ一服の様相をみせました。
それでも、2023年も当面は、タカ派的な金融政策を警戒して、ヘッジで買われた金はまた売り直されるとみるべきで、1780ドルをいずれ割り込むとみています。
金標準は、引き続き、円相場に大きく左右される可能性もあり、臨機応変に対処したいですが、NY金の戻りを待って売りを仕掛けたいところです。円安も予想されるため、売りも短期勝負が無難です。