11月16日(月)今週の商品相場見通し
2020年11月16日
フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、11月16日の週の商品相場見通しをお送りします。
ファイザーショックに見舞われ、NY金は先週に100ドル以上の大幅安を強いられました。
しかし、ファイザーが開発しているワクチンの実用化にはまだ、ハードルも高く、それを踏まえて週末にかけてNY金は取引水準を切り上げています。週末はNY株価が急伸しましたが、それでも金が大きく買い進まれたことが、金の戻り賛成のムードが感じられます。
ひとまず、大陰線の半値戻りの水準である1905ドル前後までの戻りを想定して、国内の金は買いで対処したいです。ただ、円高進行や金ETFの減少傾向もあり、引き続き、上値追いは避けたいところで、押し目買いに徹したいです。
原油は軟調地合いが継続するとみられ、原油先限で2万7000円を試すとみています。
リビアが予想以上の急ピッチで増産していること、欧米の新型コロナウイルス感染拡大による石油需要の後退懸念からWTIは40ドル割れを強いられることになるとみられるためです。
ゴムは底入れから240円台まで急伸するなど、戻り賛成ムードにあります。ただ、上海ゴム在庫の急増に変わりないため、週前半はまた下振れを警戒すべきで、買いを軽くしつつ、突っ込み買いを仕掛けたいです。国内のRSS3号の供給タイトに変わりないためです。
トウモロコシは臨機応変に対処したいです。南米の天候回復をキッカケにして、シカゴトウモロコシの地合いが悪化しているためで、アメリカ農務省が発表したかなり強気の生産高予想と需給報告が支援材料になり切れていません。国内市場では買いたいムードが感じられますが、シカゴの一段安を警戒したいです。