10月26日(月)今週の商品相場見通し
2020年10月26日
フジトミ チーフアナリスト齋藤和彦より、10月26日の週の商品相場見通しをお送りします。
まずは、ゴムです。一週間で30円以上も急騰していますが、まだまだ上昇する可能性を秘めています。
RSS3号の生産はタイしかなく、そのタイでも急減し、コロナ禍の影響で、さらに工場閉鎖が相次ぎ、生産するところがほとんどなくなってしまった状況です。
世界的にはシート状のゴムの流通が中心で、RSS3号のように、燻製したボックス状のゴムのニーズは日本の一部しかなくなっています。
このため、RSS3号の渡し物不足は慢性化しており、明らかに買い方主導の展開になっています。
RSS3号の供給が将来、増加するとは考えにくく、慢性的な供給不安から、さらに買い進まれる可能性は否めません。
需給バランスが改善すれば、相場は下落しますが、その需給バランスの改善のシナリオが見当たらないだけに、ゴムの上昇は続くとみられ、下落しても、そこはまた買い場になるでしょう。
金は厳しい一週間になりそうです。週末に強いアメリカの経済指標を嫌気して、NY金はまた高値から急落しました。29日にアメリカの7-9月期のGDP・速報値が発表されますが、前期の落ち込みが大きかったため、その反動からかなり強い内容が示されると予想されており、それを意識して、金は売られ易い環境にあります。
その発表後に、アメリカの大統領選挙を前にしたリスク警戒で買われるとみられ、買いは週末まで待たなければなりません。
原油は戻り売りスタンス維持です。リビアの増産が本格化することが明らかにされ、需給バランスはさらに悪化することになるためです。2万8000円は売りとみて、売り上がり、2万7000円割れとみています。
トウモロコシは、シカゴ急騰を全く無視した展開を強いられており、いつ急騰してもおかしくはありませんが、買い人気が盛り上がらず、低調な商いが続くとみています。