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NY金は上伸も、高値から大きく値を消す

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
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NY金は上伸も、高値から大きく値を消す

  • 2020/05/13
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
12日のNY金は、一時急伸したが、上げ幅を縮小している。NY金期近6月限は前日比8.8ドル高の1706.8ドル、NY白金期近7月限は同3.9ドル安の777.4ドル、NYパラジウム期近6月限は同7.3ドル高の1835.4ドル。
米長期金利の上昇にもかかわらず、米株式市場や原油・石油市場の先行き不透明さからヘッジとしての買いが集まり、米国の取引時間帯に入って1716.7ドルまで急伸した。その前に米長期金利の上昇を嫌気して1701ドルまで軟化していたが、1700ドル台を維持したこともあり、テクニカルな買いも寄与したとみられる。しかし、米長期金利の上昇基調を警戒して、その後、利食い売りが膨らみ、高値から10ドル以上も値を消す場面もみせた。経済活動の再開による新型のコロナウイルスの感染拡大もあり、株価の上昇にブレーキもかかっており、金に対する安全資産としての期待は根強い一方、金利上昇に対する懸念から下振れも絶えず警戒されており、NY市場でも短期勝負が中心になっているようだ。下押しした後、NYダウが急落しても金は買われず。強引に買い進まれたことに対する警戒もあるようだ。白金は実勢悪から続落している。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
12日のWTI原油は、期近限月中心に上伸しているが、石油製品の値崩れを嫌気して期央限月以上の上昇はイマイチ。WTI原油期近6月限は前日比1.64ドル高の25.78ドル、北海ブレント期近7月限は同0.35ドル高の29.98ドル。RBOBガソリン6月限は同0.57セント安の91.85セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同3.03セント安の83.84セント。
WTIは順ザヤ幅の縮小を継続しており、その影響もあり、期近が急伸している。ところで、米EIAは月報を明らかにしている。2020年の米国の原油生産を前年比54万バレル減の日量1169万バレルとしている。前月予想から47万バレル下方修正へ。米国の供給減の見通しはWTI期近限月の支援材料になっていた。一方で、世界の石油需要の伸びはさらに下方修正され、前月のマイナス日量523万バレルからマイナス日量813万バレルとなっている。米EIAの発表後の反応はイマイチながら、石油製品の重石になった可能性も。経済活動の再開による感染拡大から、米国での石油需要の改善に期待する向きも後退し、石油製品の軟調地合いが原油、特にリンケージしているブレントの上昇を抑制していたという。ブレントはサウジの追加減産もあり、産油国の減産の流れを好感して上伸している。

(CBOT大豆)
12日のCBOT大豆は、小反落。期近7月限は前日比2.75セント安の852.25セント、期近11月限は同1.50セント安の857.00セント。
米農務省が明らかにした需給報告で、2019年度の米国の期末在庫は5憶8000万ブッシェル(前月4憶8000万ブッシェル)で、事前予想上限を上回る弱い内容となった。輸出需要が1憶ブッシェル下方修正されたため。その一方、2020年度の期末在庫は4憶8000万ブッシェルと設定され、事前予想平均の4憶3000万ブッシェルを下回った。輸出需要が2019年度と比較して3憶7500万ブッシェルも増加するとしており、需要改善が想定されている。発表後に知ったらしまいの買い戻しで一時上伸したが、弱気な2019年度の米国の期末在庫を嫌気して期近7月限中心に売り直された。ただ、強気の需給バランスを示された新穀11月限がプラス圏で推移するなど、コーンとは対照的な値動きとなった。

(CBOTコーン)
12日のCBOTコーンは、期近中心に買い直され、上伸している。期近7月限は前日比3.75セント高の322.25セント、期近12月限は同1.50セント高の336.25セント。
米農務省が明らかにした需給報告で、2019年度の米国の期末在庫は20憶9800万ブッシェル(前月20憶9200万ブッシェル)で、事前予想の下限である20憶9200万ブッシェルに近い水準となった。エタノール需要はさらに下方修正されたが、予想に反して輸出需要と飼料用需要が上方修正されたため。特に、現時点でも年度累計で30%以上も落ち込んでいる輸出需要を上方修正する根拠は見当たらず。米農務省の目標を達成するには、残りの4か月でこれまでの8か月の輸出の倍のペースで輸出を継続する必要性がある。一方、2020年度の期末在庫は33憶1800万ブッシェルで、事前予想平均の33憶8900万ブッシェルに近い水準で、かなりの供給過剰が連想される。米農務省発表前は軟調地合いを強いられていたが、2019年度の米国の期末在庫が予想に反する内容だったこともあり、買い戻しに上伸した。その後、売り直されたが、早々に期近7月限は買い直され、小しっかりな水準で推移していた。新穀12月限は弱気な2020年度の需給バランスを嫌気して、期近7月限とは対照的に軟調地合いをみせていた。本来であれば、大幅安でもおかしくいはない需給バランスながら、今後の先行き不透明もあり、弱材料としての評価はイマイチだった。需給報告から1時間後には新穀12月限もプラス圏を回復したが、期近7月限の上伸が支援材料になっていた。期近7月限は20日移動平均線を上抜いて取引を終えている。

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