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NY金と北海ブレントが急落

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
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NY金と北海ブレントが急落

  • 2020/05/12
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
11日のNY金は、米長期金利の上昇を嫌気して急落し、1700ドル割れを果たしている。NY金期近6月限は前週末比15.9ドル安の1698.0ドル、NY白金期近7月限は同8.0ドル安の781.3ドル、NYパラジウム期近6月限は同7.0ドル高の1828.1ドル。
世界的な経済活動の再開の流れの中、米長期金利は一段と上昇し、0.72%台まで水準を切り上げている。前週の水準よりも上昇しており、それだけ世界的な経済活動の再開の流れが強まっていることを示している。その結果、金は再び1700ドル割れを強いられている。欧州時間帯序盤に1700ドル割れをみせたが、NYダウ先物の軟調地合い継続もあり、金はまた買い直され、米国取引時間帯の序盤に1712ドル台まで切り返した。しかし、米長期金利の一段の上昇もあり、その後、戻り高値から20ドル近く急落し、1692.1ドルの安値を付けた。1690ドル台を維持するものの、1700ドルを壁にしていた。米長期金利の水準の割に金は下げ渋りをみせているが、経済活動の再開によって、新型のコロナウイルスの感染者が再び拡大する地域もみられるため、リスク要因で買われているためと推測される。いずれにせよ、米長期金利の上昇や高止まりは今後とも金の圧迫要因に。白金は800ドル台回復から急反落へ。金の値崩れと白金の実勢悪から今回も800ドル台回復が売り場提供になっていた。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
11日のWTI原油は、反落しているが、NY石油製品の急落が圧迫要因となり、それにリンケージしているブレントの下げが目立っていた。WTI原油期近6月限は前週末比0.60ドル安の24.14ドル、北海ブレント期近7月限は同1.37ドル安の29.60ドル。RBOBガソリン6月限は同2.80セント安の92.42セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同3.06セント安の86.87セント。
欧州時間帯にサウジとUAE、そしてクウェートの追加減産が明らかになったことで、海外石油市場が一時的に上伸し、WTI期近6月限で25.58ドルの高値を付けた。サウジは日量100万バレル、UAEは同10万バレル、クウェートは同8万バレルの追加減産を実施するという。サウジの6月の産油量は749万2000バレルとなり、4月よりも480万バレル減少し、約20年振りの低水準となる。一時的な支援材料になったものの、新型のコロナウイルスによる石油需要の改善が期待したほど進まないとの見方が台頭し、NY石油製品中心に売り直され、ブレントは1ドル以上の急落を演じている。世界的な経済活動の再開による石油需要の改善への過剰な期待が裏目に出たようだ。清算値決定にかけてNY石油製品が下げ幅を拡大したこともあり、WTIやブレントも売り直され、ブレントは安値更新へ。ただし、NY石油製品の下げが一服すると、WTIが大きく買い直され、小幅安にとどまった。WTIは期近6月限中心に戻りをみせたが、その他限月は1ドル以上の下げをみせている。

(CBOT大豆)
11日のCBOT大豆は、続伸。期近7月限は前週末比3.75セント高の854.25セント、期近11月限は同2.00セント高の857.50セント。
中国は7月積みとして4カーゴ、24万トンの米国大豆を成約したとの情報が流れた。7月から11月積みで20カーゴ以上の買い付けのオファーも出している模様。これを材料に大豆は続伸しているが、序盤はトランプ米大統領による米国の農畜産物の買い入れが支援材料になっていた。その効果に対する疑問もあり、その後、マイナス圏に値を消したが、中国による成約の動きが支援材料に。明日は米農務省の需給報告が発表されるが、懸念されるほど、弱い内容にならないとみられていることも、下げ渋りにつながっていたようだ。さて、 シカゴ取引終了後に米農務省が発表する作付進捗率に対する事前予想で、大豆の全米平均は42%(予想レンジは37%~50%)。ちなみに前週は23%。

(CBOTコーン)
11日のCBOTコーンは、需給報告を前にしたポジション調整の中、反落している。期近7月限は前週末比1.50セント安の317.75セント、期近12月限は同1.75セント安の334.00セント。
序盤はトランプ米大統領による米国の農畜産物の買い入れ指示を好感していたが、コーンを生活困窮者に配る訳もいかにため、支援材料になり切れず。その後は12日に米農務省が明らかにする需給報告に対する懸念もあり、売りが先行する展開に。特に、今回から2020年度の需給バランスが公表されるが、米国の期末在庫は2019年度の水準から10憶ブッシェルも急増するとみられており、30憶ブッシェル台の極めて弱い内容が想定されている。これを警戒して下げを強いられている。さて、シカゴ取引終了後に米農務省が発表する作付進捗率に対する事前予想で、コーンの全米平均は71%(予想レンジは67%~78%)。前週は51%。9日の米コーンベルト東部の一部での気温低下による降霜はなかった模様。

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