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NY金とシカゴコーンが揃って急落

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
多くのファンに支持されております。

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商品市場情報

NY金とシカゴコーンが揃って急落

商品先物 有料マーケット情報
  • 2019/10/11
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
10日のNY金は、急落し、再び1500ドルを割り込む下げを余儀なくされていた。NY金期近12月限は前日比11.9ドル安の1500.9ドル、NY白金期近1月限は同11.2ドル高の907.9ドル、NYパラジウム期近9月限は同21.2ドル高の1675.9ドル。
米中の次官級協議が不調に終わったとの情報を好感して、NY金がヘッジで買われ、一時1522.3ドルまで急伸した。しかし、急落していたNYダウ先物の下げ幅縮小に合わせて金はジリ貧を強いられ、NYダウの急伸、さらに米長期金利の急上昇も売り材料となって1500ドル割れまで急落した。白金やパラジウムの急伸もあり、1500ドル割れでの値ごろ買いもみられたが、金は今後ともNYダウの動向次第に振り回されることに。パラジウムは最高値を更新しているが、白金はそれに追随して買い進まれ、急伸している。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
10日のWTI原油は、反発し、53ドル台に水準を切り上げた。WTI原油期近11月限は前日比0.96ドル高の53.55ドル、北海ブレント期近12月限は同0.78ドル高の59.10ドル。RBOBガソリン11月限は同3.62セント高の162.33セント、NYヒーティングオイル期近11月限は同0.15セント高の192.08セント。
米中の次官級協議が不調に終わったとの情報が流れ、NYダウ先物が一時300ドル以上も急落したため、海外石油市場も全面安の展開を強いられ、WTI期近11月限は51.38ドルまで急落した。ただ、その後のNYダウ先物の下げ幅縮小から、早々に52ドル台を回復。その後は株価の回復に合わせて、次第に買いが先行し、安値から2ドル以上も上昇している。さて、OPEC月報が明らかにされたが、9月の産油量は前月よりも132万バレルの大幅減少だった。サウジは66万バレル減となったが、OPEC全体の減産幅が予想以上に多かったこともあり、支援材料に。また、NYガソリンの上げ幅が目立っていたが、20日移動平均線を上回ったことで、テクニカルな買いがヒットしたようだ。目先、IEAの月報の発表を控えており、弱い内容になれば、WTIの52ドル台への下落も警戒されるが、基本的に株価の動きに今後とも翻弄されるとみられ、その意味で、米中の閣僚級会合の行方が注目されている。清算値決定にかけてNYガソリンが一段と急伸したため、WTIも買い直され、高値更新へ。

(CBOT大豆)
10日のCBOT大豆は、米農務省発表後に上伸するものの、コーンや小麦の値崩れを嫌気してその後、下落する展開をみせた。期近11月限は前日比1.25セント安の922.50セント、期近1月限は同1.75セント安の936.25セント。
米農務省が明らかにした米国大豆の生産高予想は35憶5500万ブッシェル(イールドは46.9ブッシェル)で、事前予想平均並びに前月発表をそれぞれ下回っている。米国の期末在庫は4憶6000万ブッシェル、世界の在庫は9521万ブッシェルで、これも生産高予想同様、事前予想平均と前月発表のいずれも下回っている。この結果、かなり強い内容と評価され、発表後のシカゴ大豆は急伸し、ここ最近の高値を更新した。しかし、コーンと小麦が弱気な内容だったことから急落しており、それを嫌気して大豆の上昇幅もその後縮小し、期近11月限で9.30ドル割れもみせた。取引終了の30分前にはマイナス圏に下落していたが、コーンの一段安が圧迫要因に。目先の支援材料出尽くしの様相も伺える。

(CBOTコーン)
10日のCBOTコーンは、弱気な米農務省発表を嫌気して急落。期近12月限は前日比14.25セント安の380.00セント、期近3月限は同14.00セント安の391.50セント。
米農務省が発表した米国コーンの生産高予想は137憶7900万ブッシェル(イールドは168.4ブッシェル)で、事前予想平均の136憶8400万ブッシェル(同167.6ブッシェル)を上回った。イールドは前月発表の168.2ブッシェルも上回っている。収穫面積が下方修正されたため、生産高予想は前月発表の137憶9900万ブッシェルを下回ったが、弱い内容だったといえる。米国の期末在庫は19憶2900万ブッシェルで、これも前月発表の21憶9000万ブッシェルを下回っているが、事前予想平均の17憶8400万ブッシェルを上回った。世界の在庫も同様に、前月発表を下回ったが、事前予想平均を上回ることに。この結果を受け、発表後のシカゴコーンは失望売りに急落し、10セント以上の急落を強いられる展開もみせた。期近12月限は3.82ドルまで急落した後、3.86ドルまで戻りをみせたが、再び大きく売り直された。小麦が下げ幅を大きくしたため。小麦は米国の期末在庫と世界の在庫とも事前予想を上回る弱気な内容だったこともあり、急落を強いられることに。米農務省発表から30分後に期近12月限は3.80ドル割れもみせた。週末にコーンの主産地であるアイオワとネブラスカ中心にかなり気温が低くなり、降霜リスクも懸念されているが、急落局面では支援材料に評価されなかった。成熟がかなり進行するとみられ、降霜の被害があっても極めて限定的とみているフシも。期近12月限は一気に20日移動平均線を割り込む下げもみせたが、目先は20日移動平均線を巡る攻防も想定される。ただし、引けにかけて20日移動平均線を大きく下回る動きをみせたこともあり、テクニカル面でも売り有利に。

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