株式会社フジトミは投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

NYダウの大幅続落を好感してNY金は続伸

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
多くのファンに支持されております。

ピックアップコンテンツ

  • 個別WEBセミナー
  • Fujitomi market news
  • トレーダーズショップ
  • TOCOMスクエア
  • リモートサービス
商品市場情報

NYダウの大幅続落を好感してNY金は続伸

  • 2020/05/14
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
13日のNY金は、続伸し、1720ドル台半ばまで急伸する場面もみせた。NY金期近6月限は前日比9.6ドル高の1716.4ドル、NY白金期近7月限は同7.6ドル安の769.8ドル、NYパラジウム期近6月限は同44.7ドル安の1790.7ドル。
世界的な経済活動の再開に対する期待先行で戻りをみせていた株式市場がここにきて、その期待が後退する中で、下押しの様相をみせ始めていた。そんな中、パウエル米FRB議長の講演が行われ、厳しい経済見通しを示したことで、NY株価は一段と急落し、金はヘッジ買いで急伸している。株価急落を受け、米長期金利が一段と低下し、金の上昇に拍車がかかった。しかし、その他貴金属や非鉄の続落もあり、金の急伸も一時的で、1710ドル台半ばでの取引が中心に。世界的な経済活動の再開に対する期待で、上昇した米長期金利は再び急低下しており、再度、0.70%台回復は当面厳しいとみる向きも多い。NY金は1700ドル台での底固い動きが期待されている。白金は瞬間的に780ドル台回復も、その後、あっさり770ドルを割り込むなど、株価急落が重石になっていた。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
13日のWTI原油は、NYガソリンの大幅続落を嫌気して反落している。NYガソリンはNY株価の大幅続落を映して急落している。WTI原油期近6月限は前日比0.49ドル安の25.29ドル、北海ブレント期近7月限は同0.79ドル安の29.19ドル。RBOBガソリン6月限は同6.58セント安の85.27セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同0.70セント安の83.14セント。
注目の米EIAの在庫統計で、原油在庫は前週比74.5万バレル減となり、事前予想平均の410万バレル増とは対照的な内容となった。ガソリン在庫は同351.3万バレル減で、予想以上の減少に。原油在庫の減少は、原油輸入の大幅減少と原油の減産が影響していた。ガソリン在庫の減少は、製油所稼働率の低下と需要増加が要因とみられている。発表後にWTIやNY石油製品、そしてブレントも上伸したが、一時的にとどまった。この在庫統計発表前から、パウエル米FRB議長の講演を受け、NY株価が急落しており、それに追随して、石油市場の買いは一時的にとどまり、結果的には売り場提供になってしまった。米EIAの在庫統計の1時間半前にOPEC月報が発表されていた。2020年度の世界の原油需要はさらに落ち込みと予想しており、また4月のOPECの産油量が駆け込み増産の影響で急増し、サウジが過去最高の産油量を記録していたことが明らかにされた。発表後は反応薄だったが、下落局面では売り材料に。特に、OPECの駆け込み生産による増産が嫌気され、協調減産に対する不透明さにつながっていた。世界的な経済活動の再開に対する期待は完全には解消しており、原油・石油製品の一段安が警戒されている。

(CBOT大豆)
13日のCBOT大豆は、大幅続落。期近7月限は前日比13.25セント安の838.75セント、期近11月限は同12.25セント安の844.75セント。
米国取引時間に入って急落を強いられ、期近7月限は8.50ドル割れをキッカケにしてストップロスの売りがヒットして、一気に8.40ドル台前半に急落。その後、8.40ドル割れをみせていた。市場では中国が米中貿易交渉で約束したフェーズ1を履行するとの期待が支配的で、欧州時間帯は堅調に推移していた。2020年に米国の農産物を少なくとも125憶ドル、2021年には195憶ドル購入する約束をしている。しかしながら、中国が実際に米国大豆のまとまった成約に動く気配もなく、前週にコーンのまとまった成約以来、動きはみられず。また、NYダウが大幅続落したことも心理面の圧迫要因になっていた。下落局面では、前日、米農務省が発表した2019年度の米国の期末在庫の大幅上方修正も売り材料になっていた。8.40ドルを割り込み、20日移動平均線のある8.43ドルを再び下回る下げを演じた。

(CBOTコーン)
13日のCBOTコーンは、反落。期近7月限は前日比4.50セント安の317.75セント、期近12月限は同3.75セント安の332.00セント。
大豆・小麦の大幅安やNYダウの続急落を嫌気して、コーンも売り直されている。小麦は前日発表された需給報告で2019年度と2020年度の世界の在庫がいずれも事前予想上限を上回るかなり弱い内容だったことが改めて認識され、急落へ。注目の米EIAの在庫統計で、エタノール生産はさらに回復し、在庫はさらに減少していた。しかし、NYダウの急落の影響で、これは支援材料に評価されず。期近7月限は再び20日移動平均線を割り込んでいる。3月にも20日移動平均線を終値ベースで上抜いたのが一日限りで、その後、下降トレンドを形成した経緯もある。2020年度の米国コーンの極めて高水準の期末在庫も想定されており、結果的に実勢悪が認識され、反落へ。大豆や小麦の急落がコーン反落のキッカケに過ぎないとみられている。

一覧へ戻る

ピックアップコンテンツ

  • Fujitomi market news
  • 個別WEBセミナー
  • リモートサービス