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NYガソリンの強引な上伸にWTIは小反発

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
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NYガソリンの強引な上伸にWTIは小反発

商品先物 有料マーケット情報
  • 2019/02/09
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
8日のNY金はNY株式市場の続落を好感して上伸している。NY金期近4月限は前日比4.3ドル高の1318.5ドル、NY白金期近4月限は同5.2ドル高の802.5ドル。
株価の続落によって、米長期金利がさらに低下しており、金が買われ易い環境にあったとも指摘されている。ドル高水準に変わりなかったものの、1310ドル台を維持したこともあり、テクニカルな買いが影響して、1320ドルを試す展開に。この戻りで改めて長期的な強基調を認識したとの声も聞かれた。その一方、ドル高を無視して上伸したこともあり、週明けはその反動安を警戒する見方もある。白金は前日の安値を更新したが、週末要因のポジション調整による買い戻しに反発している。ただ、上値の重い展開に変わりなし。金とは対照的に白金の先安懸念は根強い。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
8日のWTI原油はNYガソリン期近の急伸に追随して小反発。WTI原油期近3月限は前日比0.08ドル高の52.72ドル、北海ブレント期近4月限は同0.47ドル高の62.10ドル。RBOBガソリン3月限は同2.06セント高の144.64セント、NYヒーティングオイル期近3月限は同0.80セント高の190.85セント。

前日同様、NY株式市場の下落は圧迫要因になっていた。ただ、NY石油製品の強引な戻りにWTIも買い直され、52ドル台は維持している。今週もNYガソリンやヒーティングオイル市場での買い煽りの動きが目立っていたが、週末も再燃し、NY石油製品にリンケージしているブレントが特に値動きの荒い展開となった。本日も不需要期でサヤを大きく売られているNYガソリン期近3月限がやや強引に買い進まれ、石油市場の上げのリード役になっていた。WTIはそれでも、認証在庫であるクッシング在庫が1年振りの高水準にあるため、上値の重い展開に。注目の米ベーカー・ヒューズの原油のリグ稼働数は7基増となった。過去4週は増減の繰り返しで、今回は増加のパターンと合致。しかし、石油製品の高値誘導もあり、原油のリグ稼働数の増加は売り材料に評価されず、WTIはNY石油製品の上伸に追随して、プラス圏を回復した。NYガソリン期近3月限は清算値決定にかけて一段と買い進まれ、高値更新をみせていた。今後ともガソリンとヒーティングオイルの高値誘導はかく乱要因になりそうだ。

(CBOT大豆)
8日のCBOT大豆は引けにかけて買い直され、小反発。期近3月限は前日比3.25セント高の916.50セント、期近5月限は同3.00セント高の930.25セント。
米農務省が発表した米国大豆の最終生産高予想は45憶4400万ブッシェル(イールドは51.6ブッシェル)で、事前予想平均の45憶6900万ブッシェル(同51.8ブッシェル)を下回った。米国の期末在庫は9憶1000万ブッシェルで、これも事前予想平均の9憶2600万ブッシェル、12月発表の9憶5500万ブッシェルを下回っている。ブラジル大豆の生産高は1憶1700万トンで、事前予想平均の1憶1699万トンとほぼ変わらずも、12月発表の1憶2200万トンを大きく下回っている。主産地の生産高の下方修正の影響で、世界の大豆在庫は12月発表の1憶1533万トンから1憶0672万トンに大幅に下方修正され、事前予想平均の1憶1267万トンも下回った。発表された内容だけをみると、強い内容といえるが、シカゴ大豆は発表後に値崩れをみせるなど、支援材料と評価されず。現在の弱基調を変えるだけの、目新しい支援材料は見当たらなかったといえる。

(CBOTコーン)
8日のCBOTコーンは米農務省発表後に一時上伸したものの、その後、大きく値を消し、3営業日連続での下落となった。期近3月限は前日比2.25セント安の374.25セント、期近5月限は同2.25セント安の382.00セント。
米農務省が発表した米国コーンの最終生産高予想は144憶2000万ブッシェル(イールドは176.4ブッシェル)で、事前予想平均の145憶3200万ブッシェル(同177.9ブッシェル)を下回っている。ちなみに、11月発表は146憶2600万ブッシェル(同178.9ブッシェル)。米国の期末在庫は17憶3500万ブッシェルで、12月発表の17憶8100万ブッシェルを下回ったものの、事前予想平均の17憶0800万ブッシェルを上回っている。12月1日現在の全米在庫は119憶5200万ブッシェルで、前年同期の125憶6700万ブッシェルを大きく下回った。ブラジルの生産高は据え置かれたものの、アルゼンチンは350万トンも大幅上方修正され、4600万トン(事前予想平均は4309万トン)。世界の在庫は3憶0978万トンで、事前予想平均の3憶7060万トン、12月発表の3憶0880万トンのいずれも上回っている。強弱材料が交錯する発表だった。発表後のシカゴコーンは米国の最終生産高予想を評価して上伸したものの、長続きせず。世界の在庫の大幅な上方修正もあり、高値から売り直され、マイナス圏に入った。その後、大豆が戻したため、プラス圏回復したが、また早々に売り直される展開となった。結果的に南米の乾燥した天候による生産高の下方修正が予想されていたが、コーンに関しては、その下方修正がみられず、結果的に失望売りを誘う展開となったといえる。今後、米国の生産者による換金売りが懸念される時期を迎える。

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