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海外原油は一段安、米国の原油増産を嫌気

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
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商品市場情報

海外原油は一段安、米国の原油増産を嫌気

商品先物 有料マーケット情報
  • 2018/11/09
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
8日のNY金は米長期金利の上昇を受けたドル高を嫌気して下落している。NY金期近12月限は前日比3.6ドル安の1225.1ドル、NY白金期近1月限は同8.5ドル安の870.3ドル。
一時、1220.8ドルの安値をアジア取引時間帯に示現したが、大台を維持することに。ただ、米長期金利の高止まりを背景にして金の取引レンジは切り下がり、1230ドルが壁になっていた。ドル高が一段と進行したものの、金の下げはイマイチ。その分、週末にかけて一段安の可能性も指摘されていた。ドル高を嫌気して白金市場での利食い売りも膨らみ反落へ。NYパラジウムがチャート上でのダブルトップを形成するか注目されている。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
8日のWTI原油は波乱含みの中、ここ最近の安値を更新するなど、一段安となった。WTI原油期近12月限は前日比1.00ドル安の60.67ドル、北海ブレント期近1月限は同1.42ドル安の70.65ドル。RBOBガソリン12月限は同0.31セント安の164.43セント、NYヒーティングオイル期近12月限は同6.88セント安の216.83セント。
欧州時間帯にまた上伸する動きをみせたが、中国の原油輸入が過去最高を更新したため。ただ、インドからの原油輸入がみられ、イラン産原油の第三国を経由した輸入との見方もあり、買いは続かず。その一方、前日、米EIAが発表した在庫統計で、原油生産が40万バレル増の日量1160万バレルを記録。その前日に米EIAが示した月報では2019年第2四半期での日量1200万バレルと設定されていたが、来週にもその水準を達成する可能性が高まり、米国の予想以上の原油の増産ペースを認識して、売り直され、また、高値から2ドル前後の急落となった。ストップロスの売りがヒットして、ブレントは70.60ドルの安値を示現。WTIも60ドル台まで急落しており、いずれも大台割れを試すかどうか注目されている。それだけ、世界の原油の供給過剰は拡大している。

(CBOT大豆)
8日のCBOT大豆は米国大豆の輸出需要の大幅な下方修正を嫌気して続落。期近1月限は前日比0.50セント安の879.00セント、期近3月限は同0.75セント安の891.50セント。
米農務省が発表した米国大豆の生産高予想は46憶ブッシェル(イールドは52.1ブッシェル)で、前月発表の46憶9000万ブッシェル(同53.1ブッシェル)を下回った。ちなみに、事前予想平均の46憶7600万ブッシェル(同52.9ブッシェル)。注目のブラジルの生産高は1憶2050万トン(前月1憶2050万トン)で据え置かれた。今回の大きな変動要因となったのが米国の需給バランスで、期末在庫は9憶5500万ブッシェルで、前月発表の8憶8500万ブッシェル、事前予想平均の8憶9800万ブッシェルを大幅に上回っている。米中の貿易摩擦の影響を反映して、輸出需要が1憶8000万ブッシェルも大幅に下方修正されたためである。当初、強気のイールドが評価され、シカゴ大豆は一時上伸したが、期末在庫の大幅な上方修正を嫌気して一転急落してしまった。前月の需給報告で、米中の貿易摩擦の影響を踏まえた輸出需要にならなかったが、ここにきての大幅な輸出需要の下方修正が予想外だったものの、米国の輸出需要の後退を改めて実感させることとなった。引けにかけて安値から10セント以上の戻りをみせたが、コーンの出直りに追随して買い戻しを促された模様。

(CBOTコーン)
8日のCBOTコーンは波乱の展開をみせていたが、引けにかけて買い直され、反発している。期近12月限は前日比1.00セント高の373.25セント、期近3月限は同1.00セント高の384.75セント。
米農務省が発表した米国コーンの生産高予想は146憶2600万ブッシェル(イールドが178.9ブッシェル)で、前月発表の147憶7800万ブッシェル(同180.7ブッシェル)を大幅に下回った。ちなみに、事前予想平均は147憶2100万ブッシェル(同180.0ブッシェル)。また、米国の期末在庫が17憶3600万ブッシェルで、前月の18憶1300万ブッシェル、事前予想平均の17憶7300万ブッシェルをそれぞれ下回っている。額面上、コーンの支援材料であり、発表後のシカゴコーンは急伸した。しかし、シカゴ大豆の急落を目の当たりにして、コーンも大きく売り込まれることになり、高値から10セント以上も急落することに。生産高予想は下方修正されたものの、豊作水準に変わりないため、結果的に手じまい売りを助長し、テクニカルな売りがヒットしたとみる。期近12月限は3.79ドルまで急伸したが、3.80ドルは上値抵抗となり、その後3.70ドル割れへ。ただし、シカゴ大豆の下げ幅縮小に合わせてコーンも戻りをみせることに。コーン自体の発表内容は強いだけに、今後の出直りを期待する向きもある。実際、引けにかけて買い直され、プラス圏に入った。強気の米農務省発表を認識した結果であり、目先の安値確認ともいえる。

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