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強気の需給報告を受け、コーンは上伸

アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
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強気の需給報告を受け、コーンは上伸

  • 2021/06/11
  • 齋藤
  • 海外マーケット

(NY貴金属)
10日のNY金は、米長期金利の低下を好感して小幅続伸。NY金期近8月限は前日比0.9ドル高の1896.4ドル、NY白金期近7月限は同5.8ドル安の1146.0ドル、NY銀期近7月限は同2.9セント高の2803.1セント。
注目の5月の米CPIは前月比0.6%、前年比5.0%の伸びを記録し、前年比の伸びは事前予想の4.7%を上回るかなり強い数字となった。これを受け、米長期金利は1.53%台まで急上昇をみせ、金も1871.8ドルの安値まで急落した。ただし、強気の米CPIを警戒して値崩れしていたこともあり、知ったらしまいの買い戻しにその後は戻り助長をみせた。また、ECB理事会後のラガルド総裁の会見で、PEPP(パンデミック緊急購入プログラム)終了の議論は時期尚早と発言したことで、米長期金利は急低下し、金の上昇に弾みが付くことに。結果的に米CPIが買い場提供となっていた。米長期金利の水準からみて、1900ドル台を回復しても当然ながら、これ以上、米長期金利が低下するとの観測もあまりなく、今後ともインフレ圧力は高まるとみられるため、1900ドルを買う動きにはブレーキもかかっているという。白金は1127ドルまで急落したが、その後買い戻しされている。ただ、買いポジションの手じまい売りが中心の整理商いはまだ続くとみられ、1100ドルも引き続き、意識されている。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
10日のWTI原油は、乱高下の中、清算値ベースで上昇している。WTI原油期近7月限は前日比0.33ドル高の70.29ドル、北海ブレント期近8月限は同0.30ドル高の72.52ドル。RBOBガソリン7月限は同0.97セント高の221.22セント、NYヒーティングオイル期近7月限は同1.39セント高の214.34セント。
世界的な石油需要の改善期待と強気の米経済指標を好感して、日本時間の深夜過ぎまで海外石油市場は上値を試す強調地合いをみせていた。しかし、深夜1時過ぎに突然の急落を強いられ、WTI・ブレントとも高値から2ドル前後も一気に急落した。米国の一部メディアが、米国とイランが合意に達したと報じたためである。石油製品も追随して急落したが、その情報に対する懐疑的な見方が流れ、先にNY石油製品がプラス圏を回復。急落から1時間後にWTやブレントもプラス圏回復をみせた。ただ、WTI期近7月限は70ドル台での買いはイマイチ。米国の石油需要は減少を続けるなど、期待されているほどの需要改善回復にはつながっていないため。

(CBOT大豆)
10日のCBOT大豆は、期近限月が弱気な需給報告を嫌気して続落している。期近7月限は前日比19.25セント安の1543.25セント、新穀11月限は同11.00セント高の1459.25セント。
米農務省の需給報告で、米国の期末在庫は2020年度が1憶3500万ブッシェル(事前予想平均は1憶2200万ブッシェル)、2021年度が1憶5500万ブッシェル(同1憶4600万ブッシェル)といずれも、予想平均を上回った。ちなみに、前月発表された期末在庫は2020年度が1憶2000万ブッシェル、2021年度が1憶4000万ブッシェルで、いずれも上方修正されている。ブラジル大豆の生産高予想が上方修正されており、これが米国の期末在庫の上方修正に寄与したと考えられる。発表後、期近7月限は20セント以上も急落し、新穀11月限もマイナス圏に沈んだ。しかし、新穀11月限は米コーンベルト西部と米プレーンズのホット&ドライの天候リスクを警戒して、その後、安値から20セント以上も買い直されていた。強気スプレッド(期近買い・期先売り)の解消が一気に進んだ値動きとなった。大豆の主産地である米コーンベルト東部では恵みの雨が確認されるなど、生育に理想的ながらも、大豆の生産において全米第1位のアイオワと第3位のネブラスカの作柄後退が懸念され、新穀11月限が大きく買い直されたようだ。

(CBOTコーン)
10日のCBOTコーンは、強気の需給報告を好感して期近限月中心に上伸。大豆期近の急落もあり、引けにかけて上げ幅を再び縮小していた。期近7月限は前日比8.00セント高の698.75セント、新穀12月限は同5.25セント高の615.00セント。
注目のブラジルの生産高予想は前月の1憶0200万トンから9850万トンに下方修正された。事前予想平均の9732万トンを上回っているが、その下方修正が影響し、世界の在庫も大幅に下方修正された。米国の期末在庫は2020年度が11憶0700万ブッシェル(前月12憶5700万ブッシェル)で、事前予想下限の11憶3200万ブッシェルを下回る強い水準に。エタノールと輸出需要がそれぞれ7500万ブッシェル、上方修正されたためで、ブラジルの減産が影響した結果と考えられる。ブラジルでは砂糖も大幅に減少しており、同国でのエタノール生産の大幅減少も想定されている。さて、発表後に期近7月限は25セント以上、新穀12月限は20セント近い急伸を演じた。6月に入っての高値更新であるが、シカゴ大豆の値崩れが重石になり、高値から10セント以上も値を消していた。しかし、強気の需給報告が支えになり、プラス圏を維持。その後はまた買い直されていた。米コーンベルト西部や米プレーンズのホット&ドライは6月後半まで予想されており、週末には天候リスクを買う動きが再燃するともみられている。引けにかけて、大豆期近の急落を警戒して上げ幅を再び縮小していた。

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※当ページの内容はあくまで商品先物取引に関する情報提供を目的としたものですが、内容の無断掲載や引用等は固く禁じます。

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