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アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
多くのファンに支持されております。

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海外マーケット(リビアの原油生産再開の動きもあり、海外原油は急落)

リビアの原油生産再開の動きもあり、海外原油は急落

(NY貴金属)
27日のNY金は小幅高。NY金期近6月限は前日比1.7ドル高の1265.9ドル、NY白金期近7月限は同0.3ドル高の948.8ドル。
月末要因のポジション調整を鮮明にしており、レンジ内で推移していた。NYダウの値崩れを好感して、序盤は1270ドル台回復も、一時的。その後はNYダウの戻りを嫌気して、また1260ドルを試す値位置まで一時急落した。NY銀が連日の急落を強いられているが、期近5月限の整理商いが影響しているようで、それも金相場の足かせになっているという。トランプ米政権の不確実性もあり、また政治的な5月のイベントリスク、また、5月の株価急落パターンもみられるだけに、5月に対する金への期待もあり、1260ドル台を維持する展開をみせているが、目先は上げ一服。目先は1-3月期の米GDP・速報値に注目。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
27日のWTI原油は急落し、一時48.20ドルまで下落する動きもみせた。WTI原油期近6月限は前日比0.65ドル安の48.97ドル、北海ブレント期近6月限は同0.38ドル安の51.44ドル。RBOBガソリン6月限は同4.01セント安の155.43セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同3.01セント安の151.16セント。
欧州取引時間帯にリビアの主要油田の生産再開の情報が流れ、急落を強いられた。武装勢力の攻撃によって生産停止していたシャララ油田(日量30万バレル)とエルフォール油田(同9万バレル)が再開したという。また、OPEC事務局長がなお世界の原油在庫は高止まりしているとの発言をしたことで、下げに拍車がかかった。米国の原油増産基調やガソリン需要の一段の後退も引き続き売り材料に。NYガソリンの下げが目立っており、期近6月限の一代足でみると、年初来の安値をさらに更新している。WTIは清算値にかけて49ドル台回復もみせたが、月末要因のポジション調整による自律反発の動きに過ぎないとみられている。

(CBOT大豆)
27日のCBOT大豆はほぼ変わらず。期近7月限は前日と変わらずの956.50セント、新穀11月限は同0.25セント高の954.25セント。
米農務省が発表した週間輸出成約高は事前予想を上回る内容で、期近7月限は9.60ドル台を回復するキッカケとなった。その後、しばらく9.60ドルを挟む動きをみせていたが、ブラジルの生産者の売りも警戒され、引けにかけて上げ幅を縮小し、ほぼ変わらずとなった。米コーンベルトの来週半ば以降の天候回復も予想され、5月に入っての大豆の作付進展に対する期待もあり、上値は限られていた。世界的な供給過剰の中、下向きの流れに変わりはないとみられる。

(CBOTコーン)
27日のCBOTコーンは引けにかけて上げ幅を縮小し、小反発にとどまった。期近7月限は前日比1.25セント高の368.00セント、新穀12月限は同1.50セント高の385.75セント。
週末から週明けにかけての米コーンベルトの降雨予報の変わりなく、目先のリスクを警戒して反発している。ただ、前日はその後の天候回復を嫌気して値崩れしていたが、その天候回復予報には変わりなく、結果的に買いは続かず、引けにかけて上げ幅を縮小することとなった。週明けまでの降雨のよる作付遅れは当初から指摘されていたであり、週明けの急伸で織り込み済みの側面もあるという。来週の天候回復がより現実味となれば、5月上旬の急ピッチの作付も連想され、5月に入ってまた売りが先行することも予想されるという。前日の下落要因だった米国のNAFTAからの離脱の動きは、目先の話ではないため、本日は売り材料にならず。ただし、世界第2位のコーン輸入国であり、その大部分の輸入が米国産であるメキシコへの輸出に大きな影響があるだけに、今後ともNAFTAの動向には市場は警戒するとみられている。

エクスプレスコメント(海外原油は大幅急落、WTI期近ベースで昨年12月以来の安値示現)

海外原油は大幅急落、WTI期近ベースで昨年12月以来の安値示現

WTI原油・NY石油製品・北海ブレント市況

 WTI・ブレントとも大幅安を強いられ、清算値決定にかけて失望売りが膨らみ、ストップロスの売りもヒットして下げ幅を大きくしていた。WTI期近4月限は50ドルに急接近し、ブレント期近5月限は53ドル割れもみせた。
注目の米EIAの在庫統計(下記参照)で、原油在庫は急増したものの、ガソリン在庫と中間留分在庫は揃って大幅に減少した。原油の増加幅以上に、石油製品在庫の減少幅が上回ったことで、WTIは戻りをみせ、52.92ドルの高値を示現した。しかし、その後の下げがほぼ一本調子で、WTIの51ドルを下回ってからの戻りはみられず、ストップロスの売りを伴って急落し、50.05ドルの安値を示現した。
当初、期近4月限の200日移動平均線である51.20ドルを下回ったあと、一目均衡表の雲の下限である51.05ドルの間で推移していたが、ここでも上値が重く、その後の失望売りのキッカケにもなった。
急落の主因は米国の原油増産である。原油が順調に増産が進展しており、前日発表された米EIAの月報での米国原油の増産予想が裏付けられることに。2017年の原油生産を前月の10万バレル増から33万バレル増の日量921万バレルに引き上げしていた。
OPECや非OPECの減産の足並みの乱れもあり、米国の原油増産によって減産がカバーされる可能性も指摘されている。
WTIは期近ベースで昨年12月7日以来の安値を示現したが、週末の米ベーカー・ヒューズの掘削リグ次第で、50ドル割れもみえてくる。

情報分析

・米EIAの週間石油在庫統計
米EIA(エネルギー情報局)は8日、3日現在の週間石油在庫統計を明らかにしている。
原油在庫は前週比820.9万バレル増(事前予想平均は190万バレル増)、ガソリン在庫は同655.5万バレル減(同140万バレル減)、中間留分在庫は同267.6万バレル減(同90万バレル減)、製油所稼働率は85.9%(同86.4%、前週86.0%)。WTI原油の認証在庫であるクッシング在庫は前週比86.7万バレル増。
前日、米API(石油協会)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫は前週比1160万バレル増、ガソリン在庫は同500万バレル増、中間留分在庫は同290万バレル減、クッシング在庫は同78.8万バレル増。
3日までの一週間の石油需要は日量平均で1990.0万バレル(前週1949.6万バレル、前年1986.4万バレル)、ガソリン需要は同926.8万バレル(前週868.6万バレル、前年941.1万バレル)、中間留分需要は同409.1万バレル(前381.3万バレル、前年370.6万バレル)。
原油生産は日量平均で908.8万バレル(前週903.2万バレル、前年907.8万バレル)、原油輸入は同815.0万バレル(前週759.8万バレル、前年804.8万バレル)。

東京石油製品・原油の相場見通し

 東京石油市場は大幅安へ。円安もあり、海外原油の大幅安ほどの急落には至っていないが、もともと、下げ渋りをみせていただけに、ここでも下げ渋ると一層、割高な値位置となる。
さて、原油先限は3万7000円割れもみせた。前日、WTI原油の200日移動平均線や一目均衡表の雲の下限である51.10ドル前後までの急落は予想されるとして、3万8000円割れも指摘していたが、それ以上の海外原油の急落は予想外だった。下げはひとまず一服するだろうが、NYダウの下落もあり、日経平均株安による円高次第で、東京はまた売られる可能性もある。

AMコメント(シカゴ急反落にトウモロコシは全く反応せず、腕力で買われる)

シカゴ急反落にトウモロコシは全く反応せず、腕力で買われる

(東京トウモロコシ)
27日の東京トウモロコシはシカゴ急落に反応せず、小幅安にとどまる。11時現在の期先5月限は前日比60円安の2万1740円。
シカゴは5月前半の乾燥した予報と米国のNAFTA離脱の動きを警戒して急反落し、行って来いの展開となった。シカゴ急落を受けて、東京も朝方は値を崩し、2万1600円割れをみせた。シカゴの行って来いの下げを加味すれば、それも下げ足りないといえる。その後の東京は強引に買い進まれ、10時過ぎには安値から200円も切り返し、シカゴ急落が全くなかったような動きをみせた。明らかに腕力相場が影響し、高値誘導の結果といえる。週末から週明けにかけての降雨予報に変わりないため、東京市場ではそれに期待した買いが台頭し、下げ渋りの展開の中で、買い煽りを誘ったとみる。一方、シカゴは目先、降雨が続いても5月前半の天候回復すれば、問題なしとしており、判断材料が異なっている。しかし、東京の強引な買いは行き過ぎであり、今後、反動安を強いられるだろう。本来であれば、2万1600円割れでもおかしくはないシカゴの行って来いの急落だったといえる。先限の2万1740円で絶えず買い注文がみられるが、これがネックといえるが、昼は反動安から急落へ。

デイリーコメント(東京原油・石油製品は夜間で急落も、その後、大きく切り返す)

東京原油・石油製品は夜間で急落も、その後、大きく切り返す

(東京原油・石油製品)
28日の東京原油・石油製品は夜間で急落も、その後、大きく切り返している。原油期先9月限は前日比40円高の3万5880円、ガソリン期先11月限は同140円安の4万8580円、灯油期先11月限は同80円高の4万8300円。
東京石油市場は海外石油市場の大幅安局面を嫌気して夜間で急落し、原油期先で3万5000円を窺う水準で値崩れしたものの、海外原油の安値からの切り返しも手伝って下げ幅を縮小している。WTIは再開後に戻り歩調を強めていた。急落していたNYガソリンの自律反発の動きが大きく、昼過ぎには49.40ドル台を回復。48.20ドルの安値から1ドル以上の戻りとなった。円高気味の為替だったが、原油先限は昼過ぎに前日と変わらずまで戻した。これだけ海外原油が安値から大きく戻すと、東京のGW前の買い戻しも仕方なし。東京石油製品が一足早くプラス圏に水準を切り上げたが、NY石油製品市場の戻りに過剰反応したとみる。GWを前にしてガソリン需要の増加期待も打診買いを誘ったと考えたい。今夜、ロイター通信は4月のOPECの産油量を公表するが、5月のOPEC総会を控えて、産油国のスタンスを見極めたい。週末の海外原油の戻りはあくまでも自律反発に過ぎず、リビアの増産の動きは今後の圧迫要因になるだろう。週明けはGWの谷間だけに、臨機応変に仕掛けたい。
(東京貴金属)
28日の東京金は薄商いの中、反落。金期先4月限は前日比6円安の4509円、白金期先4月限は同2円安の3392円。
東京金は円高やNY金の水準切り下げを受け、久しぶりに下落している。4500円を何とか維持したが、GWを控えて商いは極めて低調だった。5月に株価が急落する傾向もあり、5月の政治的イベントリスクを念頭において、東京金の買いスタンスは維持したいところ。東京白金は続落し、3400円を壁にしていた。白金に関してどこまで行っても戻り売りを指摘しているが、そのスタンスは変わらず。
(東京ゴム)
28日の東京ゴムは買い戻しに急伸。期先10月限は前日比2.3円高の217.3円。
夜間から前日の引け味を好感して上伸していたが、日中取引では一段と上伸し、昼過ぎには220.0円を示現。GW前のポジション調整からの買い戻しが影響したとみる。上海ゴムの堅調地合いに加えて、前日の210円で目先の下値観測が台頭したため。220.0円では150枚以上のまとまった売りもみられ、抵抗になっていた。週明けはGWの谷間であり、上海市場の休場も予定され、東京は内部要因で振り回されることになるが、実勢悪から売りスタンスはそのまま。
(東京トウモロコシ)
28日の東京トウモロコシは薄商いの中、玉次第でマチマチ。期先5月限は前日比変わらずの2万1840円。
ボックス圏で推移している。前日、シカゴ急落にもかかわらず、強引に買い直され、シカゴ急落を無視した展開をみせた。そのため、歪な格好を演じることに。週末から週明けの米コーンベルトのまとまった降雨が予想される一方、来週半ばから乾燥した天候が予想され、それを見据えた仕掛けだったといえるが、GWを前に全般に手控えられた。GW後半の乾燥した天候を加味すれば、シカゴのGW期間中の急落も想定され、売りが無難とみる。東京はかなり強引に買い進まれた分、週明け以降の下げ幅も大きくなるだろう。週明けの天気予報に注目。週明け発表される作付進捗率が強い内容になっても売り場提供になるだろう。
(東京米国産大豆)
28日の東京一般大豆は超閑散。期先4月限は前日比70円安の4万6520円。
朝方から極めて低調な商いをみせており、玉次第に推移していた。GW谷間も新規仕掛けは見送られることになるだろうが、GW明けにはシカゴの先安期待から戻り売りを仕掛けてみたい。

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