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アナリスト プロフィール

齋藤和彦(Kazuhiko Saito)

株式会社フジトミ 情報サービス室
チーフアナリスト

独自の情報収集に基づく市場分析は業界屈指の実力。
日本大学大学院国際関係研究科を卒業後、商品先物取引業界に身を投じ、その才能を開花。
国内投資顧問会社にてシステムトレーダーとして実際にトレードに参加。現在は株式会社フジトミにて情報サービス室長「マーケット情報」の執筆を担当。日経CNBCをはじめ多数のメディアへ出演するなど幅広い方面で活躍中。
多くのファンに支持されております。

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海外マーケット(海外原油は大幅続伸)

海外原油は大幅続伸

(NY貴金属)
18日のNY金は波乱含みの中、高値から大きく値を消す動きをみせた。NY金期近12月限は前日比0.8ドル安の1291.6ドル、NY白金期近10月限は同0.7ドル高の982.4ドル。
スペインでの同時多発テロを嫌気して、欧州市場の株価は全面安の展開となり、その株安と地政学リスクの買いが重なり、NY金は欧州時間帯に1300ドルの大台に水準を切り上げた。トランプ米大統領の人種差別容認スタンスによる米政局の不安定さ、さらに北朝鮮リスクも後押ししたようだが、上げの中心はやはりスペインでの同時多発テロだった。ただ、欧州市場の株価の下げが一服すると、週末要因の利食い売りにつながり、NY金は米国時間帯に入って大きく値を消し、1290ドル割れもみせた。トランプ政権のバノン主席戦略官・上級顧問が離職することを米ホワイトハウスが発表。トランプ政権内での対立の解消につながるとの観測もあり、利食い売りを助長していたようだ。週明け21日には米韓合同軍事演習が始まり、25日には北朝鮮の先軍の日を迎え、また、米カンザスシティ=ジャクソンホールで24日から26日に経済シンポジウムが開催されるなど、重要なイベントが目白押しだけに、波乱の展開はまだまだ続くとみられている。

(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
18日のWTI原油は清算値決定にかけて大きく買い進まれ、大幅続伸となった。WTI原油期近9月限は前日比1.42ドル高の48.51ドル、北海ブレント期近10月限は同1.69ドル高の52.72ドル。RBOBガソリン9月限は同3.71セント高の162.40セント、NYヒーティングオイル期近9月限は同3.84セント高の162.04セント。
ブレントの50ドル維持の動きからテクニカルな買いを招く展開をみせ、週末もテクニカルな買いが継続し、ストップロスの売りがヒットして上げ幅を拡大していた。WTI期近9月限は20日移動平均線を上抜いた後、その水準を下値にして買い進まれ、清算値決定後も高値更新をみせた。序盤はスペインでの同時テロを嫌気した株安を嫌気して、下値探りの展開をみせた。その後、テキサスでの製油所火災をきっかけにして買い戻しもみられたが、世界的な原油の供給過剰もあり、戻りも限定的。しばらくして、その製油所火災の影響で、石油の供給不安が指摘され、NY石油製品が急伸し、原油もそれに追随して上昇したことで、清算値決定にかけてのテクニカルな買いを助長したとみられている。米ベーカー・ヒューズが発表した原油のリグ稼働数は5基減だった。ここにきて週末のやや強引な上伸が目立っているが、週明けには実勢悪を認識して値崩れする傾向も多いだけに、週明けはまた売り直される可能性も秘めている。

(CBOT大豆)
18日のCBOT大豆は期近限月中心に続伸している。期近9月限は前日比7.25セント高の937.50セント、新穀11月限は同5.00セント高の938.00セント。
米国の需要拡大観測から値ごろ買いが継続していた。テクニカルな買いにもつながり、出直りの様相をみせている。ただ、2017年度の米国大豆の大豊作観測が改めて指摘されるなど、収穫の荷圧迫を警戒する動きもみられ、新穀限月ではつなぎ売りもみられたという。本日のファンド筋の買い越しは推定4000枚。

(CBOTコーン)
18日のCBOTコーンは狭いレンジで推移する中、小反発。期近9月限は前日比0.75セント高の351.25セント、新穀12月限は同0.75セント高の365.00セント。
結果的に週末要因のポジション調整の下での小幅高となった。新穀12月限は前日の安値である363.50ドルと同値まで下落したが、下抜けず。下げをけん引していた小麦が戻りをみせていたため。売られ過ぎ警戒による値ごろ買いもみられたが、供給過剰に対する懸念もあり、戻りも限定的。NAFTA再交渉によって、米国が最大のコーンの輸出先であるメキシコへの輸出縮小を強いられる恐れもあり、市場ではメキシコの出方も警戒していた。本日のファンド筋の買い越しは推定5000枚。

エクスプレスコメント(海外原油は大幅急落、WTI期近ベースで昨年12月以来の安値示現)

海外原油は大幅急落、WTI期近ベースで昨年12月以来の安値示現

WTI原油・NY石油製品・北海ブレント市況

 WTI・ブレントとも大幅安を強いられ、清算値決定にかけて失望売りが膨らみ、ストップロスの売りもヒットして下げ幅を大きくしていた。WTI期近4月限は50ドルに急接近し、ブレント期近5月限は53ドル割れもみせた。
注目の米EIAの在庫統計(下記参照)で、原油在庫は急増したものの、ガソリン在庫と中間留分在庫は揃って大幅に減少した。原油の増加幅以上に、石油製品在庫の減少幅が上回ったことで、WTIは戻りをみせ、52.92ドルの高値を示現した。しかし、その後の下げがほぼ一本調子で、WTIの51ドルを下回ってからの戻りはみられず、ストップロスの売りを伴って急落し、50.05ドルの安値を示現した。
当初、期近4月限の200日移動平均線である51.20ドルを下回ったあと、一目均衡表の雲の下限である51.05ドルの間で推移していたが、ここでも上値が重く、その後の失望売りのキッカケにもなった。
急落の主因は米国の原油増産である。原油が順調に増産が進展しており、前日発表された米EIAの月報での米国原油の増産予想が裏付けられることに。2017年の原油生産を前月の10万バレル増から33万バレル増の日量921万バレルに引き上げしていた。
OPECや非OPECの減産の足並みの乱れもあり、米国の原油増産によって減産がカバーされる可能性も指摘されている。
WTIは期近ベースで昨年12月7日以来の安値を示現したが、週末の米ベーカー・ヒューズの掘削リグ次第で、50ドル割れもみえてくる。

情報分析

・米EIAの週間石油在庫統計
米EIA(エネルギー情報局)は8日、3日現在の週間石油在庫統計を明らかにしている。
原油在庫は前週比820.9万バレル増(事前予想平均は190万バレル増)、ガソリン在庫は同655.5万バレル減(同140万バレル減)、中間留分在庫は同267.6万バレル減(同90万バレル減)、製油所稼働率は85.9%(同86.4%、前週86.0%)。WTI原油の認証在庫であるクッシング在庫は前週比86.7万バレル増。
前日、米API(石油協会)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫は前週比1160万バレル増、ガソリン在庫は同500万バレル増、中間留分在庫は同290万バレル減、クッシング在庫は同78.8万バレル増。
3日までの一週間の石油需要は日量平均で1990.0万バレル(前週1949.6万バレル、前年1986.4万バレル)、ガソリン需要は同926.8万バレル(前週868.6万バレル、前年941.1万バレル)、中間留分需要は同409.1万バレル(前381.3万バレル、前年370.6万バレル)。
原油生産は日量平均で908.8万バレル(前週903.2万バレル、前年907.8万バレル)、原油輸入は同815.0万バレル(前週759.8万バレル、前年804.8万バレル)。

東京石油製品・原油の相場見通し

 東京石油市場は大幅安へ。円安もあり、海外原油の大幅安ほどの急落には至っていないが、もともと、下げ渋りをみせていただけに、ここでも下げ渋ると一層、割高な値位置となる。
さて、原油先限は3万7000円割れもみせた。前日、WTI原油の200日移動平均線や一目均衡表の雲の下限である51.10ドル前後までの急落は予想されるとして、3万8000円割れも指摘していたが、それ以上の海外原油の急落は予想外だった。下げはひとまず一服するだろうが、NYダウの下落もあり、日経平均株安による円高次第で、東京はまた売られる可能性もある。

AMコメント(割高な値位置の修正もあり、東京トウモロコシは急落)

割高な値位置の修正もあり、東京トウモロコシは急落

(東京トウモロコシ)
18日の東京トウモロコシは反動安で急落。11時現在の期先9月限は前日比180円安の2万0850円。
シカゴ続落と円高で一段と値を消しているが、連休明け以降、東京トウモロコシの下げ渋りは顕著であり、極めて割高な値位置であった。週末要因の調整もあり、ヤレヤレの売りを浴びて急落している。ここまでの下げ渋りを加味すれば、2万0800円割れでも仕方なし。整理商いは午後も拡大するとみる。

デイリーコメント(東京金は反落)

東京金は反落

(東京原油・石油製品)
18日の東京原油・石油製品は薄商いの中、マチマチ。原油期先1月限は前日比30円高の3万3550円、ガソリン期先2月限は同40円安の4万7410円、灯油期先2月限は同40円安の4万8050円。
海外原油の自律反発を踏まえて東京石油市場も夜間にかけて戻りをみせた。夜間取引終盤から朝方に円高が進行したこともあり、マイナス圏に沈む場面もあったが、円高にブレーキがかかったこともあり、戻りをみせた。ブレントの50ドル維持によるWTIの47ドル台回復ながら、原油の支援材料は見当たらず。週明けにはまた売り直されるとみて、売り場待ちの様相が窺える。週末に海外原油は調整高をみせることも多いが、週明けの売りを仕掛けるには好都合。

 

(東京貴金属)
18日の東京金は反落。金期先4月限は前日比19円安の4511円、白金期先4月限は同7円安の3420円。
NY金・白金の上昇は前日の東京市場ですでに織り込み済みで、円高を嫌気して、夜間から反落している。再開後のNY金は1290ドル台を維持しているが、NYダウの急落を踏まえた動きといえるが、その割りに上値は重い。この上値の重さも影響して東京金は大きく値を消すことになった。NYダウの大幅安でも1300ドルには抵抗をみせたこともあり、米朝の軍事衝突がない限り、1300ドル突破は難しいとみる。しかし、地政学リスクやトランプ政権の政局不安もあり、高値は維持するとみて、円相場の左右されるだろう。

 

(東京ゴム)
18日の東京ゴムは期先にかけ反落。期先1月限は前日比1.0円安の216.2円。
非鉄相場の反落を嫌気して時間外の上海ゴムが売られ、東京期先は朝方から軟調な展開をみせた。上海ゴム安を確認した10時には213.6円まで下落した。しかし、期近限月の下げ渋りが影響して、アッサリ216円台を回復。当先のサヤを踏まえた動きをみせている。期近限月の下げ渋りの根拠は不透明だが、増産期だけにいずれ、期先は値を消すとみる。

 

(東京トウモロコシ)
18日の東京トウモロコシは反動安で急落。期先9月限は前日比150円安の2万0880円。
東京トウモロコシはここまでのシカゴ安を無視した割高な値位置を形成する状況の下、週末要因の整理商いからヤレヤレの売りを浴びて急落している。期央限月の下げ渋りは相変わらずだが、円高も無視できず、先限は2万1000円を大きく割り込むことに。さて、現在、NAFTAの再交渉が行われているが、メキシコ向けの米国産コーンの輸出が後退する可能性もあるため、20日までの交渉に注目。急落したが、東京の割高な値位置の解消にならず。

 

(東京米国産大豆)
18日の東京一般大豆は超閑散の中、マチマチ。期先8月限は前日比80円安の4万6610円。
東京一般大豆の商いは超閑散で、玉次第に推移していた。シカゴは輸出需要の拡大を期待して戻りをみせているが、それまでのシカゴ安を無視してサヤを買い進まれた先限は上値の重い展開に。夜間では4万7000円台回復も行き過ぎ。いずれ値崩れするとみて、噴き値待ち。

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