海外マーケット(シカゴコーンが続伸、小麦の連騰を好感して)
シカゴコーンが続伸、小麦の連騰を好感して
- 2018/04/26
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(NY貴金属)
25日のNY金は急反落を演じている。NY金期近6月限は前日比10.2ドル安の1322.8ドル、NY白金期近7月限は同22.3ドル安の912.7ドル。
前日、NYダウの大幅安のリスク回避として金は買い進まれていたが、その一方で米長期金利が上昇しており、それを無視した金の上伸だった。それだけに、いつ金利上昇を嫌気して反落してもおかしくはない状況だったといえる。実際、さらに米長期金利が上昇し、ドル高も加速しており、金は1320ドル割れをうかがう動きをみせた。何とか1320ドルを維持したものの、米長期金利の一段の上昇が続いているだけに、1320ドル割れも避けられないとの見方も多い。白金が急落し、910ドル割れも視野に入っている。ここ最近のパラジウムの急落と金の急反落がダブルパンチとなって働いたとみられている。
(WTI原油・NY石油製品・北海ブレント)
25日のWTI原油はテクニカルな買いに反発しているが、NYガソリンは続落していた。WTI原油期近6月限は前日比0.35ドル高の68.05ドル、北海ブレント期近6月限は同0.14ドル高の74.00ドル。RBOBガソリン6月限は同0.47セント安の209.49セント、NYヒーティングオイル期近6月限は同0.52セント高の212.35セント。
注目の米EIAの在庫統計は弱い内容だった。原油在庫は前週比217.0万バレル増で、200万バレルの減少予想に反する内容だった。ガソリン在庫も予想に反して増加しており、石油在庫全体でみても、若干ながら増加している。また、石油需要が大幅に減少し、さらに原油生産は一段と増加しており、発表後のWTIは瞬間的に67.11ドルの安値を示現した。しかし、67ドル台を維持する動きをみせたこともあり、打診買いがみられ、68ドル台を何度も回復する出直りをWTIはみせていた。その一方、需要が大きく落ち込んだNYガソリンは軟調地合いを強いられ、WTIは何度か68ドル台に戻すものの、買いは続かず。米長期金利の上昇がなお続いており、米国経済に与える影響も大きく、原油在庫の増加や増産に反して買い進まれたWTIの下振れを警戒する声も挙がっていた。
(CBOT大豆)
25日のCBOT大豆は続伸。期近5月限は前日比4.00セント高の1026.25セント、期近7月限は同4.00セント高の1038.00セント。
シカゴ小麦やコーンの急伸を好感して買い戻しされている。戻り局面では中国が大豆の輸入をさらに増加するとの観測が流れたため、期近5月限が10.30ドル台を回復する動きも一時、みせた。ただ時期的にはブラジル中心になるとの見方が一般的で、米国の輸出需要の改善につながるかどうかは不透明。明日発表される週間輸出成約高に対する事前予想は80万トンから140万トン。
(CBOTコーン)
25日のCBOTコーンは買い戻しの動きが活発化し、大幅続伸となった。期近5月限は前日比4.25セント高の385.50セント、期近7月限は同5.00セント高の395.00セント。
引き続き、シカゴ小麦の急伸がコーン市場での買い戻しを促していた。米国の冬小麦の作柄は過去20年で最も悪い状態とされるが、収穫を前にして降雨のよる収穫遅れも警戒され始めている。このため作柄悪化が再認識され、シカゴ小麦は続騰へ。世界的な小麦の供給過剰もあり、米冬小麦の作柄悪化に市場の反応はイマイチだったが、ここにきての上昇を受けて、作柄悪化が改めて認識され、すでに5ドルを意識した展開との声も挙がっている。コーン市場では連想買いが膨らんでいるが、明日発表される週間輸出成約高に対する期待も買い材料になっていた。南米のコーンの減産の影響もあり、米国コーンの好調な輸出需要が続いている。事前予想は100万トンから160万トンとみられている。テクニカル面では200日移動平均線を維持し、20日移動平均線を上抜いており、一段高も連想されるという。